2014 Fiscal Year Annual Research Report
退院支援を行う看護職のコンピテンシー・モデルの構築
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24792535
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
森鍵 祐子 山形大学, 医学部, 助教 (20431596)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 看護学 / 地域看護学 / 退院支援 / コンピテンシー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,退院支援を行う看護職のコンピテンシー・モデルを構築し,看護職が行う退院支援の評価および質の向上に資することを目的としている。 今年度は,前年度までの研究で明らかとなった退院支援のコンピテンシー(退院支援の成功につながる知識やスキル,行動特性)に関するカテゴリー(案)について,先行研究ならびに書籍・実践報告等を参考に検討を行った。また,カテゴリー(案)について,表現の修正や重複・関連項目の統一を図る作業を行い,“退院支援を行う看護職のコンピテンシー(案)”40項目を抽出した。 さらに,東北6県の一般病床数200床以上の113施設の退院支援部門看護職226名を対象に無記名自記式の郵送質問紙調査を行った。109名から回答が得られ,全回答を分析対象とした(回収率・有効回答率48.2%)。回答者の看護職経験年数の平均は26.6年,退院支援部門経験年数の平均は3.9年であり,退院支援専任は28名(25.7%)であった。コンピテンシー(案)について,退院支援を行う際に実践している程度と大切と思う程度それぞれ5件法で回答を求めた。その結果,実践している程度では「患者・家族に会う前にカルテを見る」が最も多く,次いで「患者にとってのキーパーソンを見つける」が多く実践されていた。一方,大切と思う程度は「自身が支援で悩んだときに相談できる人を持つ」が最も多く,次いで「分からないときには退院支援部門スタッフの意見を聞く」が多く大切と思われていた。 本研究により,退院支援を行う看護職のコンピテンシー(案)をもとにした実践の程度と大切と思う程度の実態が明らかとなり,コンピテンシー・モデル構築への示唆が得られた。
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