2013 Fiscal Year Annual Research Report
血管内皮機能からみた運動と食事の生活習慣病改善効果に関する研究
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24800078
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
道下 竜馬 福岡大学, スポーツ科学部, 助教 (10632028)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | メタボリックシンドローム / 血流依存性血管拡張反応 / 脈波伝播速度 / 無作為化比較対照試験 |
Research Abstract |
本研究では,運動トレーニングと食事制限の介入研究を行い,運動と食事による肥満高血圧ならびに脂質異常症患者の血管機能の改善効果について検討した。 本プログラムに参加した者のうち,正常高値血圧または高血圧を有する肥満者109名を対象に運動トレーニングと食事制限の介入研究を行い,運動と食事による大動脈フティフネス(CAVI)の改善効果について検討した。3ヶ月の介入後,CAVIと最高酸素摂取量(peak VO2)は運動群のみ有意な改善が認められた。CAVIの変化量の差異について運動群と食事群で比較したところ,運動群は食事群に比べてCAVIの変化量が有意に大きかった。 続いて,肥満者のHDL-Cに影響を及ぼす要因について横断的に検討するとともに,運動と食事によるHDL-Cの改善効果についても検討した。HDL-Cに影響をおよぼす要因について横断的に検討したところ,peak VO2がHDL-Cに対する有意な独立変数であった。3ヶ月の介入後,HDL-Cや大腿部筋横断面積,peak VO2は運動群でのみ有意な改善が認められた。また,HDL-Cの変化量は1週あたりの合計運動時間と有意な正の相関関係を認めた。 また,脂質異常症患者120名を対象に同様の介入研究を行い,HDL-Cの改善効果について検討したところ,肥満者と同様にHDL-Cや大腿部筋横断面積,peak VO2は運動群でのみ有意な改善が認められた。さらに,HDL-Cの変化量は大腿部筋横断面積の変化量と有意な正の相関関係を認めた。 以上の結果より,軽強度の運動トレーニングは肥満高血圧ならびに脂質異常症患者の血管機能の改善に有効であることが示唆された。従って,肥満や高血圧,脂質異常症患者へ生活指導を行うにあたっては,従来の危険因子のみならず血管機能の改善を目指すためにも,減塩や食事制限だけではなく積極的に運動指導を行う必要があると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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