2013 Fiscal Year Annual Research Report
筋発揮力に及ぼす中枢性および末梢性要因の影響と呼吸応答の役割の解明
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24800091
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Research Institution | National Agency for the Advancement of Sports and Health |
Principal Investigator |
山中 亮 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ科学研究部, 契約研究員 (50632840)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | リン酸核磁気共鳴分光法 / 短時間高強度運動 / 反復運動 / 努力感 / 筋内pH / 呼吸応答 |
Research Abstract |
平成25年度は、前年度に作成したプロトコルを用いて実験を実施した。運動様式として、仰臥位片脚膝伸展運動を用いた。筋発揮力の低下に関与していると考えられる末梢性因子としてリン核磁気共鳴分光法(31P-MRS)を用いて筋内pHを、中枢性因子としてBorgの修正スケールを用いて運動に対する脚の努力感を、それぞれ測定した。その結果から、中枢性因子として考えられる脚の努力感は、筋内pHによって影響を受けないことが示唆された。 次の実験では、局所的な運動だけではなく全身的な運動において検討した。さらに、運動に対する中枢内での影響が、運動時だけでなくその後に実施する運動に対して持続するのかどうかを検討した。 自転車エルゴメータを用いて、15分間の最大下一定負荷運動テストを2回、それぞれ別の日に実施した。また、一定負荷運動テスト後に30秒間の全力ペダリング運動を行った。2回の一定負荷運動テストのうちの1回は、被験者に負荷が徐々に増加していく漸増負荷運動テストであるという偽の情報を伝えた条件で一定負荷運動テストを実施した(deception)。その結果、15分間の一定負荷運動テストに対する血中乳酸濃度は、正確な情報を被験者が認識して一定負荷運動テストを実施した条件(control)とdeception 条件の間には差異が認められなかったが、運動に対する脚の努力感は、deception条件の方がcontrol条件よりも高い傾向を示した。また、15分の運動後の30秒間全力ペダリング運動時の回転数は、deception条件の方がcontrol条件よりも低い傾向を示した。しかし、15分間の運動に対する換気応答は、条件間で差異が認められなかった。これらの結果から、努力感のような主観的な感覚として表出するような運動時における中枢内での影響が、条件負荷後の運動時の筋発揮力に対しても持続する可能性が示唆される。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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