2012 Fiscal Year Annual Research Report
歩行困難な高齢者に対する歩行機能の回復をめざした足浴ケアの検証
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24890280
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Research Institution | Aino University |
Principal Investigator |
本多 容子 藍野大学, 医療保健学部, 教授 (40390166)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Keywords | 高齢者 / 足浴 / 歩行機能 |
Research Abstract |
【研究の目的】高齢者は活動量の減少により廃用症候群に陥りやすく、特に歩行が困難となった場合は、寝たきりになる可能性が高い。これを防ぐために、歩行困難な高齢者の歩行機能を回復させるケアが重要であると考える。本研究においては、足浴の温熱効果に着目し、歩行困難な高齢者に対する歩行機能の回復をめざした足浴ケアの検証を行う。 【研究計画】1) 研究デザイン:足浴介入実験を実施する。研究期間は、6週間のコントロール期間とその後に続く6週間の足浴介入期間より構成される。それぞれの期間の前後で測定を行い、比較検討する。足浴介入期間は、1週間に2回の足浴を実施する。2)被験者:研究の同意が得られた歩行機能回復のための援助を受けている歩行困難な入院高齢者30名。対象となる被験者には、研究の趣旨、研究目的、研究方法を文書にて説明し、本人および家族の同意を文書にて得る。その際、研究の参加は自由であること、参加しなくとも不利益はないこと、研究の途中辞退も可能であることを明確に伝える。またデータは匿名であること、結果は公表することを説明する。なお除外対象者は、意思の疎通が困難である者である。3)研究期間および場所:研究期間は、平成24年12月~平成25年2月である。研究場所は本学の系列病院である。4)測定項目:足指把持力と握力および足底圧と荷重バランスを測定する 【研究実績】平成24年末に流行したノロウイルス感染症対策のため、予定より遅れた平成25年1月から足浴介入実験を開始し、現在も継続中である。被験者は27名の入院高齢者である。このうち6名が実験が終了している。また9名が退院や全身状態の悪化により研究参加が中止となった。8名が現在介入実験中であり、4名は今後実験開始予定である。辞退者は出ていない。今後は、全被験者の介入終了後にデータを解析し結果を検討していきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初平成24年12月から足浴介入実験を開始する予定であったが、ノロウィロス感染症が流行し、本研究の協力病院では感染対策のための対策がとられていた。実験協力者である協力病院の看護部長と協議し、実験の開始を遅らせることとした。その後1月に入り、流行もやや落ち着きを見せ始めたため、1月末からの実験開始となった。計画では、冬季実験と夏季実験を行う予定であったが、足浴介入期が春期となった。外気温差による検討は難しくなったが、本来の目的を検討するには影響がないと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、足浴介入実験を継続し、さらなるデータの収集にあたる方針である。介入実験終了後は、ただちにデータを解析し、結果を検討していくこととする。
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