2014 Fiscal Year Annual Research Report
| Project/Area Number |
25220903
|
|---|
| Research Institution | Keio University |
|---|
Principal Investigator |
大西 公平 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (80137984)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森川 康英 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (90124958)
小澤 壮治 東海大学, 医学部, 教授 (10169287)
下野 誠通 横浜国立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90513292)
大石 潔 長岡技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40185187)
名取 賢二 千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (70545607)
元井 直樹 神戸大学, 海事科学研究科(研究院), 講師 (10611270)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2013-05-31 – 2018-03-31
|
| Keywords | ハプティクス / 医工融合基盤 / スキル抽出 / 動作の人工実現 / モーションコントロール |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では成熟化社会において希求されるQOLの向上を目的とし、ハプティクス機能付エンドエフェクタHEM2を開発し、直接的な身体支援を人工実現する。さらに、同装置においてモーションコントロールの原理を適用し、行為と身体機能を数学的に解明する。本研究は、身体機能を「表現」する研究計画A、身体機能を「発現」する研究計画B、多機能統合による直接行為の「実現」を達成する研究計画C、および、理論検証実験を行うための試験機を開発する研究計画Dの４つを逐次達成することで遂行する。前年度において、実世界ハプティクス技術による身体機能の表現原理を確立し、研究計画Aについては完遂した。本年度は、研究計画Bに関する研究を主におこない、さらに当初の計画を前倒しし研究計画Cに関しても基本的な原理実験に着手した。具体的には、各研究計画に対し、次のような成果を得た。1.身体機能のひとつである把持・操りデータを収集し各データについて数学的に解析した。2. 低自由度なシステムで単純動作を単位身体機能に分離，組み合わせをおこなう理論を確立し，実験により実証した。3.身体機能データの数学的解析を多自由度なシステムに応用するため、5自由度10軸ハプティックエンドエフェクタHEM2を用いて身体機能データの収集をおこない数学的に解析した。さらに、医学的な有用性を確認するために同機を用いて縫合糸の縫合を実現した． 4.システムの小型化を目的とした、エンコーダレス位置推定法を確立し、低自由度動作において有用性を確認した。5. 位置と力を遠隔に伝達することができる「フレキシブルアクチュエータ」を用いて体内から臓器の硬さを定量的に測定する「臓器触診デバイス」を開発し、動物実験により、有効性を示した。
以上の結果を学術論文，学会発表，招待講演などを通じて社会に発信した。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究は当初の予定を超え，研究計画Bでは身体機能の「発現」に関しては理論の構築および実験実証をおこなうとともに，後期計画である研究計画Cの行為の「実現」に関してもデータベース化およびインデックス化の基礎理論を構築した。また，ハプティックエンドエフェクタHEM2を改良したことにより，来年度以降に向けて身体機能の「発現」に対する更なる実証実験が可能となった。これにより，行為の「実現」に対する実証実験へスムーズに移行することができるようになる。さらに，本研究結果を口腔外科の分野へも応用することで，新たな多自由度口腔外科手術支援システムの試作機を完成させた。その結果、力触覚技術を用いて，広く医工融合の推進および普及を進めることができた。本年度までに研究計画A身体機能の「表現」および研究計画B身体機能の「発現」の大部分を完遂し，さらに研究計画C行為の「実現」の基礎理論の構築に成功した。そのため，研究計画を加速させ，研究計画Cの完遂と研究計画Dの身体機能支援システムの試作開発を迅速に進められる見通しがたった。以上の理由から当初の計画以上に進展しているといえる。
|
| Strategy for Future Research Activity |
平成27年度では研究計画Bを完遂し、研究計画Cを推進するために平成26年度に構築した理論を身体機能の「発現」システムに対して実装することで，より自由度の高い複雑な動作を実現する。具体的には刺入，結紮等の手技をInVivoで実現することで，実際の手術データを収集する。平成28年度以降は、構築した行為の「実現」、「発現」の基礎理論を発展させることで，インデックス化やそれを用いた動作の検索システムなどの行為のデータベース化の研究に着手する。行為データベースを用いることで，複数の主体での共有と利用が可能になるとともに、用途に応じた加工や再利用ができるようになる。特に行為データベースとその時空間的連結によるタスク達成はこれまで達成されていなかった直接行為の人工合成であるといえ，自動化に向けた研究の大きな飛躍になると考えられる。さらに、HEM2とこれを改良した2号機のInVivo実験を通した評価から改善案を考え，更なる改良を加える。それを踏まえ、最終的に制作するHEM2統合用行為評価システムへ向けた発展型の開発に着手する。
|
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] 腸管運動不全に対する神経堤幹細胞移植治療の有用性に関する研究2014
Author(s)
藤村匠, 下島直樹, 阿部陽友, 清水隆弘, 高橋信博, 石濱秀雄, 加藤源俊, 藤野明浩, 星野健, 森川康英, 黒田達夫
Organizer
第50回日本移植学会総会
Place of Presentation
京王プラザホテル（東京都新宿区）
Year and Date
2014-09-10 – 2014-09-12
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
