2015 Fiscal Year Annual Research Report
日本の技術革新の特性に関する研究 －産業技術の個別分野の発達史に基づいて－
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25242021
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| Research Institution | National Museum of Nature and Science, Tokyo |
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Principal Investigator |
亀井 修 独立行政法人国立科学博物館, 産業技術史資料情報センター, 副センター長 (40415609)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保田 稔男 独立行政法人国立科学博物館, 理工学研究部, 研究主幹 (40280523)
沓名 貴彦 独立行政法人国立科学博物館, 理工学研究部, 研究員 (20574148)
有賀 暢迪 独立行政法人国立科学博物館, 理工学研究部, 研究員 (90710921)
永田 宇征 独立行政法人国立科学博物館, 産業技術史資料情報センター, 主任調査員 (80360709)
三上 喜貴 長岡技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70293264)
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| Project Period (FY) |
2013-10-21 – 2017-03-31
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| Keywords | 技術史 / 技術革新 / アントロポシーン / 博物館 / 科学コミュニケーション / 環境工学 / 産業技術 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本年度は，前年度までに行ってきている技術革新の構造分析と類型化，技術革新プロセスのグラフ分析，技術革新の時系列的整理と特徴の分析，および 技術発達の結果であるとともに技術開発を規定すると考えられるアントロポシーン(Anthropocene)のような時間軸と空間軸を組み合わせた視点からの検討を進めた。また，産業技術の変遷を自然環境や文化的背景を含めた視点から俯瞰することにより，散在する技術史的な知見の連関を論議するフレームワークの構築を試みた。自然からの科学技術への影響だけでなく，科学技術の自然への影 響についての研究のフレームワークについても検討を行った。人類初期の生活のための技術から，ローマ・エジプト・中国・インド・イスラムなどの古い文明，ルネサンス，大航海時代，万博に代表される近代を経て地球規模の影響を与えるようになった現代の最先端までの技術史について自然環境や人工物を通じて，技術革新の背景を俯瞰することを試み分析の精度を高めた。このような時間的・空間 的な特性を自然史の地球的視野からの検討を行うことにより，日本等の産業技術の特性について明らかにし，産業技術発達に関するモデルの提案を試みた。これらの視点より，技術の系統化調査より日本の技術開発の特徴を描出してその特徴を明確化する作業を行うための検討を行い，産業技術の技術開発の特徴を検討・分析した。国内の関係学会や国際的な研究会での報告，国際シンポジウムの実施を行い内容を外部の研究者など広く検討にかけるなど研究の評価や総括につなげる活動を行った。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね計画通りに進行しているが，国際シンポジウムを開催しての検討など一部予定を前倒ししての作業を行うことができたため。
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| Strategy for Future Research Activity |
研究全般についておおむね順調に進展し，一部は当初の予定以上の進捗状況に合る。本年度は前年度までの成果を引き継ぎ，技術革新の構造分析と類型化，技術革新プロセスのグラフ化，技術革新の時系列的整理と特徴の分析，および技術発達の結果であるとともに技術開発を規定する背景であるいわゆるアントロポシーンのような時間軸と空間軸を組み合わせた視点からの研究のまとめを行う。その際には産業技術の変遷を背景となる社会的環境や自然環境を含めて俯瞰し，散在する技術史的な知見の連関を議論できるいわゆるアントロポシーン的なフレームワークの構築を行う。この視点から日本等の産業技術の特性を示唆するモデルを試案として提示する。自然からの科学技術への影響だけではなく，科学技術の自然への影響についての研究フレームワークについても論議し，ラスコーの洞窟が描かれた時代に見られるような生活のための技術から，ローマ・エジプト・中国・インド・イスラムなど古い文明に見られる都市や大規模農地を構築し運営する技術，ルネサンス，大航海時代等を経て，万博に代表される近代国家間による技術が国際競争を促進しその競争が技術の進歩を促した近代，地球規模の影響を与えるようになった現代の最先端までの技術史について自然環境や人工物を通じて，技術革新の背景を俯瞰する分析の精度を高めるフレームワークを提案する。
上記の視点より研究プロジェクトのまとめを行い，日本の技術開発の特徴を抽出し，産業技術の技術開発の背景を含めた特徴を検討・分析する。学会や研究会での意見交換や研究会やシンポジウムの結果を整理し，調査結果を研究の総括を行う。学会や一般向けの講演会等で本研究での成果の報告を行う。
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