2013 Fiscal Year Annual Research Report
ウイルス表層機能ドメイン解析に基づく新次元DDSキャリアの開発
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25242043
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
黒田 俊一 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (60263406)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 薬物送達システム / バイオナノカプセル / ウイルス |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)ヒト由来ウイルス外皮タンパク質のナノ粒子(VLP)としての発現:1)ヒト由来ウイルス群(約20種類)から、外皮タンパク質をコードする遺伝子を単離した。2)B型肝炎ウイルス外皮タンパク質粒子(バイオナノカプセル:BNC)発現で実績のある出芽酵母系に導入し、約15種類のウイルスについてVLPが生成することを確認した。3)BNCで開発した精製法により約10種類のVLPについてmg単位で精製することができた。4)何れのVLPも直径は100 nm前後であったが、表面電荷が必ずしも陰性ではなかったので、生体内投与に適さないVLPがあると判断した。 (2)得られたVLPの細胞内動態および生体内動態の解析:1)上記VLPを蛍光標識して、各親ウイルスの感染可能細胞の培養液中に添加し、細胞内への取り込みを共焦点顕微鏡下で評価した。その結果、約半数のVLPは細胞特性をもって細胞内に侵入できることを見出した。2)培養細胞で特異的な細胞内導入に成功したVLPについては、標的細胞の腫瘍を背部皮下に形成させたヌードマウスに、静脈注射した後、In Vivoイメージング装置により生体内動態を解析した。その多くが、細網内皮系(RES)に富む臓器(肝臓、肺、腎臓等)に集積した。3)次に、親ウイルスと同じ感染経路(血液を介して伝播するウイルスは静脈注射、インフルエンザウイルスの場合は経鼻投与、経気道投与、パピローマウイルスの場合は経膣投与)に関して検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
種々のVLPを得て、細胞内及び生体内の動態を解析するという段階に達していることは、計画通りである。
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Strategy for Future Research Activity |
現在約10種類のVLPについて、手元のウイルス27種類全てについてVLPが得られるように発現系・精製系の改良を推進することが肝要と考える。次に、先行している約10種類のVLPに関しては、投与経路の最適化を早急に進める必要がある。また、B型肝炎ウイルス由来VLP(BNC)と同様に、生体内の特異的な臓器・組織に集積するVLPについては、本来の予定通りに、(1)能動的標的化ドメインの同定、(2)ステルス能ドメインの同定、(3)細胞内侵入能ドメインの同定を進める。
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[Journal Article] An automated system for high-throughput single cell-based breeding.2013
Author(s)
Yoshimoto N, Kida A, Jie X, Kurokawa M, Iijima M, Niimi T, Maturana AD, Nikaido I, Ueda HR, Tatematsu K, Tanizawa K, Kondo A, Fujii I, Kuroda S.
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Journal Title
Sci. Rep.
Volume: 3
Pages: 1191-1199
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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