2013 Fiscal Year Annual Research Report
日本における「美術」概念の再構築―語彙と理論にまたがる総合的研究
Project/Area Number |
25244008
|
Research Institution | Kanazawa College of Art |
Principal Investigator |
山崎 剛 金沢美術工芸大学, 美術工芸学部, 教授 (70210391)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 仁史 金沢美術工芸大学, 柳宗理記念デザイン研究所, 所長 (80552992)
鈴木 浩之 金沢美術工芸大学, 美術工芸学部, 准教授 (60381688)
佐藤 道信 東京藝術大学, 美術学部, 教授 (30154074)
松原 龍一 独立行政法人国立美術館京都国立近代美術館, 学芸課, 学芸課長 (40270491)
並木 誠士 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (50211446)
後小路 雅弘 九州大学, 人文科学研究科(研究院), 教授 (50359931)
北澤 憲昭 女子美術大学, 芸術学部, 教授 (60296217)
青木 美保子 京都女子大学, 家政学部, 准教授 (80390102)
山梨 絵美子 独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所, 企画情報部, 部長 (30170575)
伊藤 嘉章 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部, 部長 (80213099)
黒川 廣子(横溝廣子) 東京藝術大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (90205229)
|
Project Period (FY) |
2013-10-21 – 2016-03-31
|
Keywords | 美術概念 / 工芸 / 西洋近代 / ポストコロニアル / アジア |
Outline of Annual Research Achievements |
日本における「美術」概念の再構築に向けて、語彙と理論にまたがる総合的研究を試みる本科研では、平成25年度から研究会を重ねつつ、検討の必要なテーマや領域を絞り込み、平成26年度に開催する国際シンポジウムにおける人選を含めた準備を進める。この研究会は、科研メンバー(代表者・分担者)のみならず、適宜ゲストスピーカーやコメンテータを招聘して、基本的には公開の発表および討論の形式で、広く意見交換を行うものである。 平成25年度は、第1回研究会(1月13・14日)をロンドン芸術大学(TrAIN研究所)の渡辺俊夫氏の協力を得て同大学のチェルシーカレッジで開催し、本研究の趣旨説明と発表を通して、英国の美術史研究者との意見交換を行った。第2回研究会(1月26日)は東京文化財研究所(企画情報部)で開催し、主として近代美術をめぐる分類の問題を中心に発表と討論を行った。第3回研究会(2月1日)は京都工芸繊維大学(美術工芸資料館)で、茶道における「美術」と「工芸」と題する研究会を開催し、基調講演と討論を通して、いわゆる古美術をめぐる語彙の問題を中心に議論した。第4回研究会(2月25・26日)は福岡アジア美術館の協力を得て開催し、美術品の分類に関して議論し、また韓国から美術史研究者を招聘して朝鮮美術展覧会に関連する発表と討論を行った。 なお、平成25年度中に開催を予定していた米国での第5回研究会は受け入れ側の準備の遅れから次年度に繰り越した。研究会は平成25~26年度に合計10回を予定しており、平成26年度は残る6回を開催したうえで、秋に国際シンポジウムを開催する計画である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成25年度中に開催を予定していた5回の研究会のうち、米国での第5回研究会が受け入れ側の準備の遅れから次年度に繰り越した。この点において、米国での研究会の開催については日程的な遅れを生じ、達成度がやや遅れていると言えるだろう。しかしながら、年度内に開催した4回の研究会は、研究発表や討論など、いずれも内容の充実したものであり、平成26年度に開催する国際シンポジウムに向けて研究自体は順調に進展している。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成25年度から繰り越した米国での第5回研究会を含め平成26年度に6回の研究会を開催しつつ、秋に開催する国際シンポジウムの各セッションのテーマを確定し、発表者とコメンテーター等の人選を行う。日本国内の研究者に加えて欧米やアジアからも研究者を招聘し、開催地は福岡(福岡アジア美術館)、金沢(金沢美術工芸大学、金沢21世紀美術館)とする。予稿集(バイリンガル)を作成し、通訳を含めた適切な議論の場の実現に努める。
|
Research Products
(27 results)