2014 Fiscal Year Annual Research Report
制度と政治社会の相互関係から見たヨーロッパ中世の発展と変容
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25244034
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
渡辺 節夫 青山学院大学, 文学部, 教授 (70036060)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 玄 日本女子大学, 文学部, 准教授 (00431883)
三佐川 亮宏 東海大学, 文学部, 教授 (20239213)
堀越 宏一 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (20255194)
土浪 博 関東学院大学, 法学部, 准教授 (20277924)
薮本 将典 慶應義塾大学, 法学部, 准教授 (20566880)
鈴木 道也 東洋大学, 文学部, 教授 (50292636)
河原 温 首都大学東京, 人文科学研究科(研究院), 教授 (70186120)
薩摩 秀登 明治大学, 経営学部, 教授 (70211274)
大月 康弘 一橋大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (70223873)
北野 かほる 駒澤大学, 法学部, 教授 (90153105)
甚野 尚志 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (90162825)
皆川 卓 山梨大学, 総合研究部, 准教授 (90456492)
小澤 実 立教大学, 文学部, 准教授 (90467259)
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Project Period (FY) |
2013-10-21 – 2016-03-31
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Keywords | 西洋史 / ヨーロッパ中世史 / 権力構造 / イデオロギー |
Outline of Annual Research Achievements |
本科研プロジェクト研究は基本的に「ヨーロッパ中世史研究会」(1995年結成)を研究課題の面においても、メンバー構成の面においても、ベースとしており、昨年度同様着実に共同研究としての実績を挙げることができた。昨年度(2013年度)は我が国で近年公刊されたヨーロッパ中世の権力構造に関する研究書を5点選び、著者を招き、分担者各二名が評者となって基本的な問題点、課題を明確化し、それらを共有することができた。それを受けて、2014年度は欧米の近年の研究成果に目を向け、政治文化、法文化的な政治史、権力構造的なアプローチについて批判的に検討することとなった。イギリス、ドイツ、フランス、イタリア各学界について分担者が中心となって過去20年間の動向と特徴を紹介し議論し、その有効性と限界を明らかにすることができた。これは各自の個別研究だけでなく、我々の今後の共同研究の方向性を十分示唆するものとなった。その他、分担者1名の個別報告による研究集会、他の分担者による総括報告による研究集会、ベルギーからの著名な研究者の招聘による研究集会も開催した。何れも多くの参席者を得て、活発な質疑・応答がなされ、所期の目標を達成することができた。とりわけ、外国人研究者の招聘による研究集会の開催は2015年度末に予定されている国際シンポジウムの布石となるものである。 また、個人レヴェルでは科研費を有効に活用し、重要な歴史史料、主要文献の収集も精力的に行われ、それに基づく研究成果の一端は多様な形で論文、学会報告の形で公刊された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
二年目に当たる26年度は当初より、「研究計画書」に基づいた、共同研究遂行のための、より具体的な計画案を策定し、上述のように、予定通り、7回にわたる研究集会を開催することができた。各回とも分担者以外のヨーロッパ中世史関係の研究者にも呼びかけ、報告者或は討論への参席者として加わって頂き、より一層意義深いものとすることができた。それにより、最終年度にあたる27年度における各自の個別研究の具体的な方向性、国際シンポジウムの企画と目標が鮮明となった。これらは本研究課題の当初の主要な研究目的として設定されたものである。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度は過去2年間の共同研究の蓄積を生かして、また収集した歴史史料の分析、基本的な研究文献の批判的検討に基づいて、各自が本格的に研究を推進し、各分野・領域で優れた成果を生み出すことが期待される。これらの成果は29年度に論集の形で刊行することが目指されている。 また27年度末にはこれまでの国内外における政治文化、法文化的な政治史、権力構造論に関する批判的な検討を踏まえた形で欧米から複数の中堅研究者を招聘して国際シンポジウムを開催する予定であり、そのための準備を進めているところである。この企画により、日欧の研究者の対話を通じて、政治史、権力構造研究の新機軸が明らかになることが十分期待される。
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Research Products
(20 results)