2015 Fiscal Year Annual Research Report
多様な主体による参加型GISの構築と応用に関する研究
Project/Area Number |
25244042
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
若林 芳樹 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 教授 (70191723)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大西 宏治 富山大学, 人文学部, 准教授 (10324443)
池口 明子 横浜国立大学, 教育人間科学部, 准教授 (20387905)
矢野 桂司 立命館大学, 文学部, 教授 (30210305)
今井 修 東京大学, 学内共同利用施設等, 研究員 (80401305)
瀬戸 寿一 東京大学, 学内共同利用施設等, 助教 (80454502)
岡本 耕平 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (90201988)
山下 潤 九州大学, 比較社会文化研究科(研究院), 准教授 (90284562)
西村 雄一郎 奈良女子大学, その他部局等, 准教授 (90390707)
古橋 大地 青山学院大学, 公私立大学の部局等, 教授 (90401306)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | GIS / 市民参加 / ボランタリー地理情報 / 人材育成 / 地理情報科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
27年度は3つのサブテーマについて,それぞれ以下の研究を行った. (1)PGISの理論的・方法論的枠組みの検討: 地理空間情報のクラウドソーシングがPGISに与える影響について,内外の文献を整理しながら検討した.また,倫理的にみたPGISの問題に関連して,エンパワーメント概念の由来と変化について議論した. (2)PGISのためのツールの開発と適性技術の検討: ツール開発では,昨年度に引き続きオープンソースの簡易なプラットフォームの構築,位置情報(ジオタグ)付き写真をWEB上で共有するソフトの開発などを進めた.また,地元住民を巻き込んだ参加型地域づくりの実践へのUAV(無人航空機)とGISを組み合わせた方法の有効性について,石川県,岩手県を事例に検証するとともに,ジオデザインの方法論の応用可能性について検討した. (3)地域に即したPGISの応用事例の調査: 前年度に引き続き,海外ではタイ,ラオスなどをとりあげてPGISの動向を比較した.日本国内については,熊本市,魚津市などでのPGISの応用実態を調査した.ボランタリー地理情報(VGI)を自治体レベルで取り組んだ事例としては千葉市を取り挙げ,参加者層によって収集されるデータの性格が異なることが明らかになった.また,オープンデータに積極的に取り組んでいる団体として宇治市の関係者を招聘し,実態と課題について討論した. これらの成果の一部は,国際地図学会議,アメリカ地理学会年次大会,地理情報システム学会学術研究発表大会など内外の学会で報告するとともに,日本地理学会2016年春季学術大会では「多様な主体による参加型GISの方法と実践」と題したシンポジウムを開催し,成果の一部を公開した.また,本研究課題の成果をとりまとめて図書を出版する準備を開始した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究成果の発表がやや遅れているが,研究計画に沿っておおむね順調に進行している.
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Strategy for Future Research Activity |
研究を計画通りに着実に進めるとともに,成果のとりまとめた図書の出版を準備する.
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Research Products
(19 results)