2017 Fiscal Year Annual Research Report
Human Migration and Social Integration in the 20th Century East Asia
Project/Area Number |
25245060
|
Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
蘭 信三 上智大学, 総合グローバル学部, 教授 (30159503)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 貴子 近畿大学, 文芸学部, 准教授 (00411653)
中山 大将 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 助教 (00582834)
松浦 雄介 熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(文), 教授 (10363516)
飯島 真里子 上智大学, 外国語学部, 准教授 (10453614)
李 洪章 神戸学院大学, 現代社会学部, 講師 (20733760)
柏崎 千佳子 慶應義塾大学, 経済学部(日吉), 教授 (30338222)
小川 玲子 千葉大学, 大学院社会科学研究院, 准教授 (30432884)
外村 大 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (40277801)
田中 里奈 フェリス女学院大学, 文学部, 准教授 (40532031)
西脇 靖洋 山口県立大学, 国際文化学部, 准教授 (40644977)
高畑 幸 静岡県立大学, 国際関係学部, 准教授 (50382007)
原山 浩介 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (50413894)
福本 拓 宮崎産業経営大学, 法学部, 准教授 (50456810)
田村 将人 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸企画部, 主任研究員 (60414140)
坂部 晶子 名古屋大学, 人文学研究科, 准教授 (60433372)
西澤 泰彦 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (80242915)
川喜田 敦子 中央大学, 文学部, 教授 (80396837)
Urano Edson 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (80514512)
野入 直美 琉球大学, 法文学部, 准教授 (90264465)
水谷 智 同志社大学, グローバル地域文化学部, 教授 (90411074)
八尾 祥平 神奈川大学, 経営学部, 講師 (90630731)
松田 ヒロ子 神戸学院大学, 現代社会学部, 准教授 (90708489)
|
Project Period (FY) |
2013-10-21 – 2018-03-31
|
Keywords | 人の移動 / 引揚げ / 追放 / 残留 / 歴史的グローカルシティ / 社会統合 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は本課題の最終年度で二課題のまとめを行い、もうひとつを次期課題とした。 20世紀東アジアの人の移動のなかでもっとも大きな人の移動は、第二次世界大戦後の東アジアにおける引揚げであった。だが戦後の引揚げは東アジアのみの現象ではなく、ヨーロッパでのドイツ人の追放等があった。従来は東西の個別の研究はあっても、東西の国際比較は行われてこなかった。そこで、(1)戦後人口移動の東西比較研究を課題とした研究成果のまとめを行い、論文集『戦後人の移動をめぐる国際比較研究』を作成し、図書刊行の準備を行っている。詳細は論文集に譲るが、この課題は中欧におけるドイツ人の追放が先行し、東アジアにおける引揚げがそれに続いた。戦後の人の移動に関する政策はヨーロッパでの英国と中欧諸国との間で交渉され、ドイツ人の追放案が策定された。そしてその政策がアメリカを介して東アジアに持ち込まれた。引揚政策の実施主体、国際関係の変化、戦後の国民国家の在り様等々に規定されつつ、戦後の人の移動が実施されていった。このように、追放や引揚げという戦後の人の移動は、東西の違いの比較と連関が明らかにされている。 第二は、飯田市を事例とし、現在の多文化共生を明らかとする調査結果のまとめを行い、質的調査報告書を刊行した。飯田市は戦前は満洲に農業移民を多数送り出し、敗戦後は引揚者を受け入れ、70年代には中国からの帰国者を受け入れ、80年代後半からはフィリピン人やブラジル人というニューカマーを受け入れてきた。前年にアンケート調査の統計分析からその生活実態と意識とを明らかとした。本質的調査報告書からは、各エスニック・コミュニティの成り立ちや、当事者支援者の戦略と意識を明らかとした。 第三の七〇年代に関する研究は、それは戦後社会の転換点となり、その基点はベ平連の活動が決定的であったことを明らかとした。同時にマイノリティの語りも始まった。
|
Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|