2013 Fiscal Year Annual Research Report
遠赤外[CII]輝線の高解像度広域マッピングによる大質量星形成環境の理解
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25247020
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
金田 英宏 名古屋大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (30301724)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大薮 進喜 名古屋大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (10396806)
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Project Period (FY) |
2013-10-21 – 2017-03-31
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Keywords | 遠赤外線 / [CII]スペクトル線 / 大質量星形成 / 気球観測 |
Outline of Annual Research Achievements |
インド気球観測実験用の遠赤外線[CII]スペクトル線ファブリ・ペロー分光装置の調整・整備を行った。まず、この観測装置に使用されるファブリ・ペロー分光器の波長透過曲線の測定を行った。そのために、実験室に所有する分光器を遠赤外線で使用できるように整備した。ファブリ・ペロー分光器の波長感度特性を測定するためには、この分光器のサンプル室に平行光を作る必要がある。この平行光を作る補助光学系を設計・制作した。この光学系を用いて、ファブリ・ペロー分光器の波長透過曲線の測定を実施した。さらに、この分光装置の冷却装置であるクライオスタットの整備も行った。とくにクライオスタットの真空バルブに不具合が見られたので、改修・交換を行った。 これらの改修後、クライオスタットを冷却した環境でのファブリ・ペロー分光観測装置の検出器DC感度、ノイズ性能測定を行った。これらの結果、観測装置して良好な性能を有していることを確認できた。また分光器評価用標準光源を電源の改修を行い、この標準光源を用いて分光器の視野の測定、波長感度性能の測定を行った。 平行して、Ge:Ga検出器の作成・評価を実施した。現状のGe:Ga検出器では不純物Gaの濃度が足りず、[CII]スペクトル線158マイクロメートルの波長までを十分にカバーできていないため、Ga濃度を4倍に上げて、表面活性常温ウェハ接合技術によって、この高ドープGe:Ga層と高純度Ge層を接合した試験評価素子を製作した。遠赤外線分光器で波長感度特性を測定した結果、カットオフ波長が210マイクロメートルまで伸びていることが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ファブリ・ペロー光学調整試験に使用していた赤外線フーリエ分光装置に故障が生じたため、当装置の修理・調整が必要となり、ファブリ・ペロー光学調整試験以降の実験に遅延が発生した。
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Strategy for Future Research Activity |
クライオスタットの整備を終え、観測器の性能評価を行った後に、平成27年度夏にインドへ輸送する計画である。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Large-scale mapping of the massive star-forming region RCW38 in the [CII] and PAH emission2013
Author(s)
Kaneda, H., Nakagawa, T., Ghosh, S. K., Ojha, D. K., Ishihara, D., Kondo, T., Ninan, J. P., Tanabe, M., Fukui, Y., Hattori, Y., Onaka, T., Torii, K., Yamagishi, M.
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Journal Title
Astronomy & Astrophysics
Volume: 556
Pages: id.A92.1-9
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] Properties of dust and PAHs in various environments of nearby galaxies2013
Author(s)
Kaneda, H., Ishihara, D., Oyabu, S., Suzuki, T., Onaka, T., Sakon, I., Yamagishi, M., Kondo, T., Yamada, R., Kobata, K.
Organizer
The lifecycle of dust in the universe
Place of Presentation
ASIAA, Taiwan
Year and Date
2013-11-18 – 2013-11-22
Invited