2016 Fiscal Year Annual Research Report
Creation of novel drug nanoparticles based on the conventional reverse molecular design using poor water-soluble compounds and the efficacy evaluation
Project/Area Number |
25248044
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
笠井 均 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (30312680)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中澤 徹 東北大学, 医学系研究科, 教授 (30361075)
村上 達也 富山県立大学, 工学部, 教授 (90410737)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ナノ薬剤 / 再沈法 / ナノ抗癌薬 / ナノ点眼薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度の研究成果としては、以下の1-3が挙げられる。 1.抗癌性薬化合物であるSN-38に、コレステロール基をエステル結合で連結した新規化合物を合成した後、独自のナノ粒子化技術である「再沈法」を駆使して、100nm 以下にサイズ制御された薬剤ナノ粒子の水分散液をキャリアフリーの状態で作製することに成功した。 2.1で得られたナノ薬剤は、マウス実験において、血液滞留性が良く、細胞内に侵入後、速やかに加水分解が起こることが確認され、担癌マウスを用いたときの本ナノ薬剤の抗腫瘍性を評価した結果、市販薬よりも良好な抗腫瘍性を有することが判明した。さらに、腸管部の病理検査を実施し、細胞死を比較的受けていないことも明らかとなり、現在臨床研究に入るための準備を行っている。 3.緑内障の治療薬であるブリンゾラミド(商品名:エイゾプト)に難水溶化を施した誘導体化合物においても、合成や再沈法によるナノ粒子点眼薬を作製することに成功した。さらに、作製したナノ粒子点眼薬をラットに投与し、眼圧降下効果を検討したところ、1/5のモル濃度比でエイゾプトと同程度の活性を示し、高い薬理効果が確認された。 市販品であるエイゾプトは白濁の点眼薬であるため、点眼時に視野が霞むという問題点がこれまであったが、ブリンゾラミド誘導体のナノ粒子点眼薬はナノ粒子化により光透過性の向上に成功しており、点眼時の使用感の向上が期待できる。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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