2015 Fiscal Year Annual Research Report
Physiological and Molecular Biological Studies on Mechanisms underlying Acquisition of Audition during Development
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25250002
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小田 洋一 名古屋大学, 理学研究科, 名誉教授 (00144444)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 新 名古屋大学, 理学研究科, 准教授 (90171420)
坂内 博子 名古屋大学, 理学研究科, 特任講師 (40332340)
谷本 昌志 名古屋大学, 理学研究科, 研究員 (30608716)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | マウスナー細胞 / カリウムチャネル / 反回性抑制回路 / 相反性抑制回路 / 網様体ニューロン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、発達過程で聴覚を獲得し、音情報の特徴抽出をする神経基盤に関して、生理学的・分子生物学的研究を行うことを目的とし、以下の成果を得た。 1.ゼブラフィッシュ仔魚が刺激音から素早く逃げる逃避運動は、後脳に左右一対存在するマウスナー細胞(M細胞)によって駆動されるが、逃避運動を起こす閾値以下の音刺激を繰り返し与えると、刺激音に対するM細胞の活動が抑圧され、逃避運動が起こらなくなることを、M細胞のカルシウム・イメージングと逃避運動の同時計測から見出した。興味深いことに抑圧の持続時間はキンギョ成魚と大きく異なり、可塑性の発達過程を示唆した。これらの成果を国際誌に発表した。 2.M細胞が音刺激のオンセットに単一の活動電位を出す性質は、M細胞と形態学的に相同な網様体脊髄路ニューロンが連続発火するのと大きく異っているが、その性質は主にM細胞に特有に発現する二種類の低閾値型チャネルで説明される。これまでに見出されたKv1.1チャネルに加えて、Kv7.4チャネルが重要な働きをすることを、薬理学的・分子生物学的実験と数理モデルで証明した。数理モデルではNEURONシミュレーターを用いて、相同ニューロンのもつ連続発火特性にKv1.1とその補助分子Kvb2およびKv7.4チャネルをある条件で加えるだけで、M細胞の単発発火特性の獲得を説明できることを示した。この結果をまとめて論文を作成し、投稿中である。 3.M細胞の発火特性は局所回路によっても強く制御され、なかでもM細胞自身を抑制する反回性抑制回路と反対側のM細胞を抑制する相反性抑制回路が重要である。後脳分節に繰り返される網様体脊髄路ニューロン群の尾側に並ぶT型網様体ニューロン群のうち、吻側の二対が2つの抑制回路の介在ニューロンとして重要であることを、ニューロンの破壊効果、ダブル・ホールセル記録およびカルシウム・イメージングで見出した。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(17 results)
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[Journal Article] Video-rate volumetric functional imaging of the brain at synaptic resolution2017
Author(s)
Lu R, Sun W, Liang Y, Kerlin A, Bierfeld J, Seelig JD, Wilson DE, Scholl B, Mohar B, Tanimoto M, Koyama M, Fitzpatrick D, Orger MB, Ji N
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Journal Title
Nature Neuroscience
Volume: 20
Pages: 620-628
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Journal Article] X-ray crystallographic structure of thermophilic rhodopsin: implications for high thermal stability and optogenetic function2016
Author(s)
Tsukamoto T, Mizutani K, Hasegawa T, Takahashi M, Honda N, Hashimoto N, Shimono K, Yamashita K, Yamamoto M, Miyauchi S, Takagi S, Hayashi S, Murata T, Sudo Y
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Journal Title
J Biol Chem.
Volume: 291
Pages: 12223-12232
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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