2014 Fiscal Year Annual Research Report
「個」のゲノム科学を実現するための統合的技術基盤の開発研究
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25250024
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
藤山 秋佐夫 国立遺伝学研究所, 生命情報研究センター, 教授 (60142311)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 武彦 東京工業大学, 生命理工学研究科, 教授 (90501106)
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Project Period (FY) |
2013-10-21 – 2016-03-31
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Keywords | ゲノム科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに報告されたゲノム構造情報の大部分は、クローン化や近交化のために均一性の高まったゲノムを持つ生物種に由来している。しかし、こうしたゲノム情報が野生集団のゲノム構造をどの程度反映しているかについての検討は不十分である。一方、野生種を対象とする場合でも、1個体から出発し、最終的には集団を対象としたゲノム構造解析が必要であり、それに適した方法論の確立が望まれている。 26年度の本研究では、25年度に実施したチンパンジー父母仔トリオ各個体から得られた初期ゲノム解析データについて更に詳細な比較解析を行った。父母の配偶子形成時もしくは仔胚の発生初期に生じ、仔のゲノム中に非メンデル遺伝的に検出される新規構造変異部位の検出および解析が目的である。本研究では、時間と予算の制約のため、まずチンパンジー参照配列(PanTro2)に対する並列配置情報を元に構造変異を検出する戦略をとった。3個体間(プラス参照配列)で一意に規定できる共通ゲノム領域内で解析を進めた結果、当初から存在が予想された新規塩基置換部位に加え、gene conversion、hemizygous deletion、CopyNumber variationによる新規構造変異部位を検出できた(論文準備中)。3個体分の変異情報を元に、限定的ではあるが仔ゲノム中で父アレル、母アレルを区別できる遺伝子領域を定め、各遺伝子ごとに父母各アレル由来の遺伝子発現量の定量に成功した。また、26年度から新たに複数のニホンザル個体を含むマカク属サル類についての比較ゲノム解析を始めている。これらの研究の成果は今後の生命科学研究推進の基礎となるだけでなく、がん研究、幹細胞研究、育種学研究、進化学研究等、ゲノム情報を必要とする多くの研究分野に広く応用できることが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度に得られた大量の塩基配列データについての予備的な解析を本格化し、論文投稿直前の状態にまですることができた。また、試験的に実施した仔細胞中での父由来、母由来遺伝子は発現レベルの比較解析まで行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
ゲノム科学の解析技術は進展が早く、新技術が新知見を引き出す状況にある。特に単細胞ゲノム、単DNA分子解析技術等の本研究計画に深く関わる技術については、その動向を見ながら今後の研究を進めて行きたい。
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[Journal Article] Efficient de novo assembly of highly heterozygous genomes from whole-genome shotgun short reads.2014
Author(s)
102.Kajitani R, Toshimoto K, Noguchi H, Toyoda A, Ogura Y, Okuno M, Yabana M, Harada M, Nagayasu E, Maruyama H, Kohara Y, Fujiyama A, Hayashi T, Itoh T.
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Journal Title
Genome Research
Volume: 24
Pages: 1384-1395
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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