2015 Fiscal Year Annual Research Report
ゲノム編集技術を利用した極限的乾燥耐性遺伝子の同定と機能解析
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25252060
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Research Institution | 国立研究開発法人農業生物資源研究所 |
Principal Investigator |
黄川田 隆洋 国立研究開発法人農業生物資源研究所, 昆虫機能研究開発ユニット, 主任研究員 (60414900)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 卓 広島大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (90244102)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ゲノム編集 / 乾燥耐性 |
Outline of Annual Research Achievements |
ネムリユスリカで作動するゲノム編集技術開発を目的とした課題である。これまでの研究で、Cas9タンパク質の発現が極めて少ないことが、実験上のボトルネックになっていた。ネムリユスリカ培養細胞Pv11のトランスクリプトーム解析を行った結果、Pv.00443遺伝子が最も発現量が高いことを見いだした。Pv.00443遺伝子の5'上流1.3kbをプロモーターとする発現ベクターを構築し、Cas9遺伝子を組み込み、Pv11細胞に遺伝子導入したところ、効率良く発現することが明らかとなった。ガイドRNA発現の効率あげると期待されるPvU6b snRNA遺伝子のpol III型プロモーターもクローニング出来た。今後、ネムリユスリカ用にカスタマイズしたCRISPRシステムを用いて、Pv11細胞及びネムリユスリカ幼虫のゲノム編集を進めていき、28年度中に完成させたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
未だCRISPRシステムが構築できてない点は憂慮される。ただ、Cas9タンパク質の発現系がようやく構築できたことから、次年度でのシステム構築はかなりの確度で期待できる。
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Strategy for Future Research Activity |
Cas9発現ベクターの導入と、ガイドRNA発現システム及びRNAのダイレクト導入の双方を試すことで、ネムリユスリカ用のCRISPRシステムを構築させる。構築できた場合は、ゲノム計画の結果明らかとなった乾燥耐性関連遺伝子の機能破壊及び機能抑制を行って、これら遺伝子機能と乾燥耐性との因果関係を明らかにしたい。
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