2014 Fiscal Year Annual Research Report
アジア圏における看護職の文化的能力の評価と能力開発・臨床応用に関する国際比較研究
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25253107
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
野地 有子 千葉大学, 看護学研究科, 教授 (40228325)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅田 勝也 藍野大学, 医療保健学部看護学科, 教授 (20143422)
辻村 真由子 千葉大学, 看護学研究科, 講師 (30514252)
北池 正 千葉大学, 看護学研究科, 教授 (40254560)
田所 良之 千葉大学, 看護学研究科, 助教 (50372355)
池崎 澄江 千葉大学, 看護学研究科, 講師 (60445202)
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Project Period (FY) |
2013-10-21 – 2016-03-31
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Keywords | 看護師の文化能力 / 病院の国際化 / 国際比較研究 / 外国人患者 / 看護学生の文化能力 / 国際研究者交流(韓国、タイ、米国) |
Outline of Annual Research Achievements |
特任准教授および特任助教の採用を行い、CBPRとして本テーマに関心のある全国の病院および大学からパートナーを募り、海外共同研究者の支援を得て研究組織の強化を図った。 ①病院の国際化および看護師の文化能力に関する国内病院のインタビュー調査を継続した。②CBPR拡大会議にて、インタビューで収集した事例検討を行い、併せて参加者からも事例フォーマットを活用して事例収集を行った。今後も継続する。③インタビュー調査、文献検討より、看護管理の視点から見た病院の国際化に関する国内病院調査票を作成し、サンプリングの結果より全国600の病院への郵送調査を実施した。項目は、米国の病院ガイドライン(CLAS)を参考とした。④看護学生の文化能力の調査票を完成した。7月および3月にソウル大に訪問しDr.Choiとの面談により詳細な確認を行い、日韓比較研究としての分析等についても検討した。学内倫理審査員会の承認を得た。次年度4月に、2大学でデータ収集準備完了した。⑤9月にワシントン大学クリスマン博士による本テーマに関する講演を行い、全国の看護管理者の参加をえた。⑥第2回ANCC国際シンポジウムを開催した。3月15日(日)日本看護評価学会との共催で、サンディエゴ大学のクラーク博士よりコンピテンシーのルーブリック評価に関する基調講演、その後講演1(野地)病院調査の中間報告、講演2(フォテイア:ダイバーシティRX代表)CLASガイドラインから学ぶ~日本で医療を受けた外国人の体験、講演3(林看護部長)倶知安JA厚生病院における観光地の病院の現状と課題から討論を深めた。⑦アジアにおける比較データ収集の準備のため、韓国2病院およびタイ4病院の視察を行った。病院調査票の英語版を完成し、タイのコンケーン大学の倫理審査委員会に提出する内諾を得た。⑧情報公開のHPを作成した。またファクトシート1号~10号を発行した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究費により特任教員を2名採用し、Steering Committee(以降SCと記す)の形成により、毎週の定期的SCを中核に、CBPRにより領域横断的な学際的チームで運営できた。病院の国際化および文化能力は、イメージがつきにくいテーマのため、看護師の文化能力の評価の前に、看護部長を対象とした病院の国際化に関する調査を実施し、その際に今後の調査への参加希望を聞いている。少しずつであるが、本テーマに関心の高い集団からの実質的なデータ収集ができる準備となっている。海外共同研究者の支援も大きい。特に、2000年に米国の病院ガイドラインCLAS(Cultutal and Linguistic Appropriate Service)を作成したフォテイア氏との出会いは大きかった。氏は現在、日本国内の外国人の受診体験のインターネット調査を実施中であり、本研究成果との融合が期待される。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度には、看護師および看護学生の文化能力の実態を明らかにすることが第一義となる。すでに看護学生の調査は開始され、韓国との比較の枠組みの準備も整っている。看護師調査については、病院調査の際に参加希望のあった病院を中心に、倫理審査委員会の承認後に実施する。病院調査、看護師調査は、タイ4病院、韓国2病院(できれば台湾)において、先方の倫理審査委員会を通して行う。また、教育モジュールの作成、臨床応用の検証を進める。年度末に第3回ANCC(Asian Nurses' Cultyral Competence)国際シンポジウムを開催し、関心のある看護専門家、および市民に公開して総括を行う。
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Remarks |
連携研究者:鈴木友子特任助教、若杉歩特任助教
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Research Products
(7 results)