2013 Fiscal Year Annual Research Report
中国抗議型維権活動拡大のメカニズム:認知の解放・支配方式の転換・動員手段の多様化
Project/Area Number |
25257103
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
唐 亮 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (10257743)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菱田 雅晴 法政大学, 法学部, 教授 (00199001)
小嶋 華津子 慶應義塾大学, 法学部, 准教授 (00344854)
石塚 迅 山梨大学, 医学工学総合研究部, 准教授 (00434233)
田原 史起 東京大学, 総合文化研究科, 准教授 (20308563)
青山 瑠妙 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (20329022)
呉 茂松 慶應義塾大学, 法学部, 講師 (40612693)
辻中 豊 筑波大学, 人文社会科学研究科(系), 教授 (70145944)
御手洗 大輔 早稲田大学, 法学学術院, その他 (80553099)
任 哲 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, その他部局等, 研究員 (90434381)
中溝 和弥 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 准教授 (90596793)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 維権運動 / 社会運動 / 動員のネットワーク / ネット社会 / 権利意識 / 官民衝突 / 弾圧のコスト / 政府の対応 |
Research Abstract |
2013年度は計8回の研究会、国際セミナーを開催した。研究分担者はそれぞれの分担から研究構想を提示し、中国・抗議型維権運動に関する分析の枠組みを議論したほか、日本国内外の専門家をゲスト講師に迎え、諸外国の社会運動との比較の可能性を探り、研究助言を得た。共同研究作業のほか、研究分担者は分担に沿う形で初歩的な研究を行い、現地調査を実施して文献資料を収集し、維権運動の参加者、政府や企業の関係者、専門家、NGOなどの支援団体、メディア関係者に対する聞き取り調査を行った。 以下の研究項目について、基礎的な研究が行われ、初歩的な進展があった。1)人々の政治意識、特に法的権利意識は何を背景にどのように変化してきたか、意識の変化はどのように抗議型維権運動に繋がったか、2)民衆はなぜ司法、行政の救済手段でなく、集団抗議活動を維権手段として選ぶ傾向にあるか、抗議型維権手段の選択と政府の対応方法、または官民紛争解決のメカニズムとはいかなる関係にあるか。3)環境NGOや弱者支援団体、地域コミュニティ、同窓会、同好会のほか、維権支援団体や人権弁護士などが如何なる支援活動を展開しているか、自発的な大衆抗議活動と比べれば、動員ネットワークの存在は運動のフレーム、レパートリ、ソーシャル・メディアの活用、マスメディアや政府機関への働きかけにいかなる影響を与えるか。3)政治的機会構造との関連で、抗議活動に対する当局の対応策、権利に関する政府の公式見解、弾圧コストの変化、政府内の利害関係は維権運動にいかなる影響を与えているか。4)サイバー・コミュニティの形成、ソーシャル・メディアの発信能力はいかに情報伝達、ネットワーク構築の機能を通して維権運動の発生と拡大に影響を与えているか。 中国・抗議型維権運動に関する初歩的な研究成果は、各分担者の執筆論文、学会報告、講義、講演の形で公表された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
問題の設定に沿い、先行研究を踏まえながら、枠組みの検討を行い、資料集中と分析を行った
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Strategy for Future Research Activity |
2013年度の研究成果を踏まえて、分析の枠組みを確定し、引き続き資料を収集すると同時に、初歩的な分析を行う
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Research Products
(20 results)