2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25282057
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
笠井 俊信 岡山大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (80335570)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 雄介 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70362019)
益川 弘如 静岡大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (50367661)
永野 和男 聖心女子大学, 文学部, 教授 (60107224)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 教師教育 / 学力観 / 授業設計力 / オントロジー / 授業展開評価 |
Research Abstract |
本研究の枠組みで開発された2つの授業設計支援システム,FIMA-LightとSMARTIESを今後も実践の場を広げながら,同様の実践活動を続けた.同時に,これまではほとんど行っていなかった実践からの教授知識の抽出・記述を行った.実践からの教授知識が十分に蓄積されたことで,FIMA-Lightが自動生成するシナリオモデルの質が大きく向上することや,SMARTIESにおいて共有・再利用できる知識の幅も広がるなど,これまで以上の効果が期待できる. 現在,日本も含め国際的に注目されている21世紀型スキルと,このようなスキルを児童・生徒に身に付けさせるための学習活動を評価する基準であるLEAP21について調査・分析した.この基準は,21世紀型スキルの各スキルを育成するために設計された授業を評価するための基準となる.このような基準をオントロジー工学的アプローチで明示的に記述していくためには,それぞれの基準の本質がどこにあるのかを実際の授業と照らし合わせながら分析していくことが重要となる.今年度はこまでと同様に活動を続けながら,情報収集と分析を行った.そして,この分析・調査結果を踏まえ,OMNIBUSオントロジーに基づいてLEAP21の評価基準を記述した.この記述のために,本研究の研究代表者と分担者が深い議論を行ってきた.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究代表者,研究分担者がそれぞれ今年度の役割を責任を持って果たしている.それぞれの進行状況についても,研究代表者は分担者たちと十分に議論を重ねており,今後の研究の進め方についての意思疎通も十分に行えている.
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度の計画は次のとおりである.21世紀型スキルと「生きる力」との共通点と相違点を明らかにするために,日本の学校教育の教育目標が記述されている学習指導要領を分析していく。その上で,日本の現学力観に対応した評価基準を,LEAP21に必要な加筆修正をする形で再構成する.また,21世紀型スキルと同様に,日本の学校教育でも情報教育は重視されている。この点も踏まえて,日本の学校教育で求められる情報教育についても,その目標と評価基準もLEAP21を基に再構成する.そして,学力観に応じた授業展開評価システムを開発する.開発するシステムは,達成したい教育目標に対して設計された授業の展開がどの程度適切であるかを,重視する学力観に応じて評価する.この授業展開評価システムは,FIMA-LightとSMARTIESの両方のサブシステムとして組み込む.研究分担者のそれぞれの役割を統合することが必要なので,研究代表者が中心となって定期的に議論するなど意思疎通の徹底を行いながら計画通り進めていく.
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
タブレットPCを活用した授業実践を計画しており,30台程度のタブレットPCの購入を計画していたが,今年度の実践ではタブレットPCを使わなくなってしまったため。 今年度実践する予定だったタブレットPCを活用した授業実践を次年度行う予定になっているため,今年度中に繰り越した額を使用する計画である。
|