2015 Fiscal Year Annual Research Report
社会主義文化における戦争のメモリー・スケープ研究―旧ソ連・中国・ベトナム
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25283001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
越野 剛 北海道大学, スラブ・ユーラシア研究センター, 准教授 (90513242)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 容子 福井大学, 教育地域科学部, 准教授 (10434359)
今井 昭夫 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (20203284)
高山 陽子 亜細亜大学, 国際関係学部, 准教授 (20447147)
福田 宏 愛知教育大学, 教育学部, 講師 (60312336)
平松 潤奈 金沢大学, 外国語教育研究センター, 准教授 (60600814)
前田 しほ 東北大学, 東北アジア研究センター, 助教 (70455616)
向後 恵里子 明星大学, 人文学部, 准教授 (80454015)
平山 陽洋 名古屋外国語大学, 外国語学部, 助教 (80570986)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 戦争の記憶 / 社会主義 / 地域間比較 / ジェンダー / ソ連 / 中国 / ベトナム |
Outline of Annual Research Achievements |
●8月3日から8日まで神田外語大学で開催された第9回国際中欧・東欧研究協議会(ICCEES)世界大会に参加し、パネルを二つ組織し、科研メンバー5名が報告を行った。研究分担者前田が組織したパネルはジェンダーと身体の問題に焦点を当て、研究分担者前田と高山のほか、映画研究者のアナスタシア・フョードロヴァ氏が報告した。研究代表者の越野は戦争映画における敵のイメージをテーマとしたパネルを組織し、ベトナム映画の研究者坂川直也氏、中国映画の専門家孫柏氏とともに報告を行った。孫柏氏は中国語中国文学談話会との共催で北海道大学でも講演を行った。 ●6月から10月にかけて、日本軍兵士のソ連抑留の記憶について研究しているペテルブルグ・ヨーロッパ大学のエリザ・グチノヴァ氏が、日本学術振興会外国人招へい研究者として北海道大学に滞在中に、共同研究を実施した。グチノヴァ氏はICCEESで研究報告したほか、10月14日には北海道大学で研究セミナーを行った。 ●11月21日には明星大学で仙人の会との共催で研究会および研究打ち合わせを開催した。ポーランド研究者の加藤久子氏、マンガ研究者の雑賀忠弘氏、文化人類学の楊小平氏を招き、ヨーロッパと東アジアにおける第二次世界大戦の記憶と博物館展示の問題について報告してもらった。また科研メンバーによる最終成果刊行のための中間報告を行った。 ●3月5日から11日まで科研メンバー8名が参加してベトナム北部・中部・南部で現地調査を実施した。ベトナム北部はハノイを中心に女性博物館やマイジック烈士墓地を視察し、3月6日にはベトナム国立社会学研究所の研究員ファム・スアン・ダイ氏と懇談し、意見交換を行った。ベトナム中部はフエを拠点としてチュオンソン烈士墓地や枯葉剤散布の傷跡の残るアールォイ郡を視察した。ベトナム南部ではホーチミンを中心に戦争証跡博物館やクチ地域の戦跡を視察した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
●前年度に予定した通り国際中欧東欧研究協議会(ICCEES)で二つのパネルを組織し、これまでの研究成果を国際的に発信することができた。関連する分野で海外の研究者と意見交換する機会を設けることもできた。 ●11月21日の研究会では科研メンバーがそれぞれの研究テーマについて中間レポートを提出し、最終成果刊行にむけて準備を進めた。また仙人の会と研究会を共催にしたことで、同会のメンバーである東アジアの地域研究者や文化人類学者と将来の共同研究にむけて関係を構築することができた。 ●3月のベトナム現地調査を成功裏に実施したことにより、旧ソ連、中国、ベトナムの3地域を当該地域の非専門家に見てもらうという研究計画を遂行した。最終成果において複数地域の比較の視点を反映させることが期待できる。
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Strategy for Future Research Activity |
●2016年度の前半と後半で2回の研究会を行う。1回目は6月に名古屋で、2回目は東京もしくは札幌で開催する。最終成果刊行にむけての進捗度を確認するほか、国内外の優れた研究者を研究会に招聘する。 ●北海道大学スラブ・ユーラシア研究センターの欧文報告シリーズから前年度のICCEES国際学会での成果を英語論集として刊行する。 ●科研メンバーによる共同現地調査は行わないが、それぞれの研究の必要に応じて個別に補足的な現地調査を実施する。
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Causes of Carryover |
●残額20,000円は、平成28年3月に研究協力者が実施した業務に対する謝金であるが、これが4月支払いになる為生じたものである。 ●残額203,066円は、平成27年度に開催されたICCEES国際学会での報告を、平成27年度に英語論集として刊行する予定であったが、それを平成28年度に延期した為生じたものである。 ●残額100,000円は、研究分担者である向後が平成28年3月に行ったベトナム出張の旅費の一部に充てる予定であったが、スケジュールの変更により使用する必要がなくなった為、生じたものである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
●残額20,000円は平成28年3月に研究協力者が実施した業務に対する謝金の4月支払に充てる。 ●残額203,066円は、ICCEES国際学会での報告を英語論集として刊行する費用に充てる。 ●残額100,000円は、研究分担者である向後が平成28年度の研究計画に基づき、資料の購入に充てる。
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Research Products
(35 results)
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[Book] 神々の時代2016
Author(s)
ホアン・ミン・トゥオン、今井昭夫(翻訳)
Total Pages
570
Publisher
東京外国語大学出版会
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[Book] Far East, Close Russia: The Evolution of Russian Culture - A view from East Asia2015
Author(s)
Dmitrii BADALIAN, Kyoo Yun CHO, Jin Seok CHOI, Bora CHUNG, Boris EGOROV,Valerij GRETVHKO, Junna HIRAMATSU, Akiko HONDA, Soo Hwan KIM, Boris LANIN, Shiho MAEDA, Takashi MATSUMOTO, Tadashi NAKAMURA, Hye Hyun NAM, Susumu NONAKA, Young Eun PARK, Isina SHATOVA, Satoko TAKAYANAGI, Naoto YAGI
Total Pages
270(184-198)
Publisher
LOGOS(ベオグラード、セルビア)
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