2013 Fiscal Year Annual Research Report
東南アジアの自治体エリートサーヴェイ分析-タイ、インドネシア、フィリピンの比較
Project/Area Number |
25283009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
永井 史男 大阪市立大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (10281106)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 正明 京都大学, 東南アジア研究所, 准教授 (90372549)
西村 謙一 大阪大学, 国際教育交流センター, 准教授 (40237722)
籠谷 和弘 関東学院大学, 法学部, 教授 (70313351)
小林 盾 成蹊大学, 文学部, 准教授 (90407601)
菊地 端夫 明治大学, 経営学部, 准教授 (40515920)
砂原 庸介 大阪大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 准教授 (40549680)
北村 亘 大阪大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (40299061)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 地方自治 / 地方分権 / 住民参加 / エリートサーヴェイ / 東南アジア / タイ / フィリピン / インドネシア |
Research Abstract |
平成25年度は、基盤研究(A)(平成21~24年度)で得られた各国の自治体サーヴェイ・データの整理・分析作業に従事するとともに、国内外の研究会・学会で研究成果の報告を行った。 科研メンバーによる研究会については、2013年4月13日と12月20日の2度にわたって全体研究会を開催した。第1回会議では研究の趣旨と目的、前半期の活動方針について、第2回会議ではそれまでの研究活動と年度末及び来年度以降の活動について、それぞれ理解を共有した。また、2014年2月14日には、シンガポールの東南アジア研究所において、タイ、フィリピン、インドネシアの自治体サーヴェイ結果についてのセミナーを開催し、科研メンバー5名が成果を報告した。 他方、国別班の活動では、フィリピン班会議が年2回開催(5月13日、11月16日)されたほか、10月16日に立川市で開催されたEROPA(Eastern Regional Organization for Public Administration)の年次研究集会、11月12日~14日にタイ国バンコク都で開催されたAPPRA2103 Conferenceで、成果の一部を報告した。サーヴェイ結果の補足調査も複数回にわたってフィリピンで実施した。インドネシア班はメンバーの在外研究が重なりやや活動が低調であった(班会議は6月14日に1度開催)が、単純集計結果を『法学雑誌』(大阪市立大学)に掲載した。最後にタイ班については、サーヴェイ実施が2013年初めにずれ込んだことの影響で、前半期はそのデータ整理と補足的サーヴェイ実施に向けての海外出張や調整作業を行ったほか、班会議を2回(9月13日と2014年2月2日)開催し、2006年にタイで実施した第1回自治体サーヴェイ結果の論文化についてSPSSによる作業と議論を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成25年度は研究代表者及び研究分担者をとりまくやむを得ない事情と、研究自体にまつわるやむを得ない事情により、研究の進展がやや遅れる結果となった。 第1に、研究代表者及び研究分担者が、本務校の職務や在外研究、さらには年度途中での職場異動により、研究時間の確保と調整が著しく困難だったからである。具体的には、研究代表者自身が平成25年4月から部局長に就任したため研究に割く時間が著しく制約された。研究分担者についても、2名が在外研究で日本にいない時期が長く続いたこと、もう1名も年度途中で大学を異動したことが重なり、全体会議・班会議とも当初予定より開催回数が少なかった。そのため、インドネシア班とフィリピン班では、サーヴェイから得られたデータ以外の政治・社会・経済データの入力作業は進んだとはいえ、インドネシア班については首長版と官房長官版のデータ統合、フィリピン班についても首長版と都市計画局長版のデータ統合がまだ終わっていないため、本格的な分析に至っていない結果となった。 第2に、上記の理由に加えて、タイでの自治体サーヴェイ結果の回収率が予想以上に低かったため、タイ班の動きが全体に比べて遅れ、そのため3ヵ国比較が事実上実施できない状態が続いたからである。
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Strategy for Future Research Activity |
上記で記したように、研究計画の進捗がやや遅れている部分もあるので、今後は遅れている研究を予定通りに戻すため、以下のような方策をとることとする。 第1に、インドネシア班とフィリピン班については、首長版と官房長官版、及び首長版と都市計画局長版のデータ統合を班会議で精力的に進める。また、この作業に弾みをつけるため、フィリピン班、インドネシア班とも2014年度中に現地で成果報告セミナーを開催し、そのスケジュールに合わせて分析作業を班会議などの場で深める。 第2に、タイ班については、サーヴェイ・データの補充作業を続けており、その成果を加えたうえで、データ・クリーニングと単純集計作業を進める。また、タイ班のデータが整った段階で、3ヵ国データを揃える。そのため、このタイ班の作業をいかに効率的・効果的に進めることがたいへん重要である。 以上のような作業を進めるには、研究代表者・分担者の間での連絡を密に行い、研究会を2013年度以上に活発に開催することが必要である。2014年度は研究代表者は部局長職から外れ、研究分担者も2名が在外研究から戻ったこと、さらに連携研究者が研究分担者として関わることになったことから、活発な研究活動を実施できる素地が整い、遅れを取り戻すように努める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度は研究代表者の部局長就任や研究分担者の在外研究・年度途中での職場異動などにより、当初予定していたように国内外での研究会運営やデータ入力・分析作業が行えなかった。そのため、特に旅費と人件費・謝金で当初の予定支出額を下回る結果となった。また、研究会やデータ整理・分析作業が遅れたため、物品費の支出も予定額を下回った。 平成26年度は研究代表者が部局長職から解放されたこと、研究分担者の在外研究からの帰国などにより、継続的かつ安定的な活動が見込まれる。平成25年度の遅れを取り戻すために、精力的に国内の研究会及びデータ処理作業、さらには海外での補足調査と成果報告セミナーを開催することによって、予算を有効に活用したい。
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Research Products
(14 results)
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[Presentation] Background of the Research Project
Author(s)
Fumio Nagai
Organizer
Workshop on "Quantitative Anatomy of Local Governance in Southeast Asia: Preliminary Report on Local Elite Survey in Thailand, the Philippines, and Indonesia"
Place of Presentation
Institute of Southeast Asian Studies, Singapore
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[Presentation] Local Capability in Thailand
Author(s)
FumioNagai and Kazuhiro Kagoya
Organizer
Workshop on "Quantitative Anatomy of Local Governance in Southeast Asia: Preliminary Report on Local Elite Survey in Thailand, the Philippines, and Indonesia"
Place of Presentation
Institute of Southeast Asian Studies, Singapore
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