2015 Fiscal Year Annual Research Report
社会主義中国の憲政論・憲政体制を再考する――20世紀中国憲政史の視角から
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25283011
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Research Institution | Tsuda College |
Principal Investigator |
中村 元哉 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (80454403)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 亨 信州大学, 人文学部, 教授 (10143520)
加茂 具樹 慶應義塾大学, 総合政策学部, 教授 (30365499)
小野寺 史郎 埼玉大学, 人文社会科学研究科(系), 准教授 (40511689)
水羽 信男 広島大学, 総合科学研究科, 教授 (50229712)
村田 雄二郎 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (70190923)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 中国 / 憲政 / 社会主義 / 中華民国 / 中華人民共和国 |
Outline of Annual Research Achievements |
2015年度は、近現代中国の憲政史を戦後香港から再考することを試みた。その研究活動が、中村元哉「中台分断のなかの戦後香港政治思想――1950年代から1970年代を中心に」である。 続いて、このような中国周縁からの視点も考慮しながら、三年間の研究成果を整理し、公開する国際会議を東京大学駒場キャンパスで開催した(2015年7月25日)。報告内容は、次のとおりである。章清(復旦大学)「憲政史の断絶と連続――民国時代の“遺産”」、小野寺史郎(埼玉大学)「ミリタリズムとデモクラシー――1920年代中国における軍事教育と兵制構想を中心に」、孫宏雲(中山大学)「自由主義派法政学者と1954年憲法の制定およびその宣伝」、水羽信男(広島大学)「中国社会と選挙――1954年の人民代表大会選挙を中心に」、孫揚(南京大学)「改革開放の起源を探究する――1970年代中国の再考察」、加茂具樹(慶應義塾大学)「権威国家のデモクラシー――中国共産党はどのように“問題”を解決するのか」。本科研の目的である社会主義中国の憲政史を時間軸と空間軸のなかで再考しようとする試みは、少しずつ輪郭をみせ始めている。 以上のような研究成果をベースとして、2015年度後半は論文集の構想を練り上げ、年度末から少しずつ編集作業に入っていった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画どおり、すすんでいる。最終年度である今年度は、論文集の刊行にむけて、複数回の打ち合わせと研究会を予定している。
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Strategy for Future Research Activity |
過去の三年間で検討が不足していた点(戦後台湾の民主憲政論)を補いつつ、論文集の取りまとめをおこなう。
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Research Products
(12 results)