2014 Fiscal Year Annual Research Report
倉富勇三郎日記研究―SMART-GSを使用した全文翻刻
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25284123
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
永井 和 京都大学, 文学研究科, 教授 (40127113)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 倉富勇三郎日記 / 倉富勇三郎 / SMART-GS / 宮内省 / 枢密院 |
Outline of Annual Research Achievements |
1923年と1924年の日記を収録した『倉富勇三郎日記』第3巻を国書刊行会から刊行した。同書は日記本文1400頁、解説60頁、索引15頁からなる大冊となった。当初の計画より刊行が遅れているのは、日記の分量が予想以上に膨大なためである。 第4巻は1925年と1926年の日記を採録する予定であるが、こちらも同様の大冊となる見込みである。 翻刻の状況は、1925年分と1926年分については、平成26年度中に校閲を完了させることができており、印刷原稿作成に取りかかることができる。1927年分については日記全14冊のうち13冊については翻刻はすんでおり、あと1冊を残すのみである。また翻刻がすんだ13冊中のうち10冊については校閲もすんでいる。また1928年分については、全14冊のうち6冊が翻刻を終わっているが、残り8冊はまだである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
遅延の理由は、日記の分量が予想以上に膨大であったことによる。そのために、1923、1924年分の日記の刊行のための作業(校正、人物索引作成)に多くの時間をとられてしまったことが原因である。当初は平成26年度中に1925、1926年分の印刷刊行作業に着手できると予定していたが、1923、1924年分の刊行に手間取ったために、平成27年度からの着手とならざるをえなくなった。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度が最終年度であるので、まず『倉富勇三郎日記』第4巻(1925、1926年分)の印刷原稿の作成に全力をあげ、来年度の刊行をめざす。同時に第5巻以降の刊行継続のために、できるかぎり多くの日記の翻刻・校閲を行う。具体的には1927年分については校閲を完了させる。1928年分については全冊を翻刻し、さらにできるかぎり校閲を完了させる。
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Causes of Carryover |
当初、日記の翻刻作業を外注するために、20万円余の謝金を支払う計画を立てていた。しかし、年度途中で、本プロジェクトの前身にあたる平成20年度~24年度科学研究費補助金基盤研究(A)「倉富勇三郎日記研究―ICT応用新研究支援ツールの導入による全文翻刻と注釈の作成」の事業中に発掘した倉富家所蔵写真の分析を依頼しておいた宮崎涼子氏の論文が完成し、その研究成果である「「京城都市構想図」における景福宮域の再編計画案の立案時期とその特徴」を日本建築学会計画系論文集に掲載するにあたり、論文掲載料60000円を当研究計画より負担したために、翻刻作業外注のための経費が不足することとなった。そのため来年度にまわし、来年度の謝金に合算して、外注をおこなうこととした。なお、上記論文の著者は本研究計画の研究分担者でもなく、連携研究者でもないので、実績報告書の業績にはあげなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額は平成27年度基金の謝金の項目に追加し、26年度には実施できなかった翻刻作業の外注のために使用するつもりである。
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