2014 Fiscal Year Annual Research Report
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25284144
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| Research Institution | The University of Tokyo |
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Principal Investigator |
池上 俊一 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (70159606)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 玄 日本女子大学, 文学部, 准教授 (00431883)
草生 久嗣 大阪市立大学, 文学研究科, 講師 (10614472)
千葉 敏之 東京外国語大学, その他部局等, 教授 (20345242)
藤崎 衛 東京大学, 人文社会系研究科, 助教 (50503869)
小澤 実 立教大学, 文学部, 准教授 (90467259)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | ヨーロッパ中世 / 教皇庁 / イスラーム / ビザンツ世界 / モンゴル帝国 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究プロジェクトの2年目にあたる平成26年度は、個々人が研究を進め部分的に成果公表を行った一方（別表参照）、日本西洋史学会大会における小シンポジウム「回路としての教皇座―13世紀ヨーロッパにおける教皇の統治」（5月、立教大学）とゲオルク・シュトラック博士（ミュンヘン大学）を迎えてのワークショップ「Medieval Papacy in Its Network: Europe Inside and Outside」（9月、立教大学）を開催したことが主な活動であった。前者は本プロジェクトの研究代表者・分担者5名と研究協力者1名による報告4本・コメント2本を含み、後者においては4本の研究報告と2本のプロジェクト紹介報告が全て英語で行われ、双方とも成功裡に終えることができた。とりわけ後者におけるイル=ハン朝への宣教・使節派遣に関する報告、ならびに近世日本におけるキリスト教布教と教皇庁とのかかわりに関する報告とその後のディスカッションは、中近世教皇庁を対象とした国際共同研究において教皇庁とアジアとのかかわりに注目することの重要性を我々に再確認させた。今後この方面での研究を進めることが、本プロジェクトの課題の一つ、ないしはサブ・プロジェクトとして浮上してきた所以である。
また年度末（3月、立教大学）にも研究会を開催し、外部から報告者2名を招待して議論を行ったほか、その機会を利用して次年度以降の研究計画を話し合った（別項参照）。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
共同研究の進度を「おおむね順調」と自己評価できる理由は2点ある。まずは本プロジェクトが計画している論文集公刊準備の進展である。5月のシンポジウムで行った4本の報告と2本のコメントならびに会場での質疑応答の内容を踏まえ、その後個々人・各グループが研究を進めた結果、13世紀ヨーロッパにおいて教皇座が地方教会とのコミュニケーション連関の中で発揮した統治編成力を浮き彫りにするための論点が明確になってきた。現在のところ同論集は9本の論文と2本の補論に序論・総括を加えた構成を想定しているが、そこで扱われるべき4つのテーマ軸と7つの地理的な軸を設定することができた。
また教皇庁研究における国際的共同関係の構築において前進が見られたことも大きな成果である。9月に共にワークショップを行ったシュトラック博士はドイツ学術基金の援助を受けた研究プログラム"Stilus curiae. Spielregeln der Konflikt- und Verhandlungsfuehrung am Papsthof des Mittelalters (12.-15. Jahrhundert)"を主催しており、これには中世後期の教皇宮廷に関心のあるヨーロッパの大御所から若手にいたる研究者たちが参加している。9月のワークショップでの相互紹介などを経て、本プロジェクトはこのプログラムとの関係を深めることができ、次の研究者交流として、次年度には1名をドイツに派遣し先方の研究集会において報告を行うこととなった。この国際的な連携は、本プロジェクトの集大成として企画している国際シンポジウムの基盤となるであろう。
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| Strategy for Future Research Activity |
本プロジェクトの3年目にあたる平成27年度は、最終年度における論文集の公刊と国際シンポジウムの開催を目標として、個々人が研究を進めていくことが活動の中心となる。相互の研究進捗状況を把握するために、3、4ヶ月に一度の研究会開催を予定している。また27年度は2名の研究者海外派遣を予定している。1名は上述の通りドイツの研究集会での報告を渡航目的としており、同地の教皇庁研究プログラムとの連携を深めることも視野に入れている。もう1名は個人研究を進めるための史資料調査を目的として渡航する予定である。
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| Causes of Carryover |
今年度に1件の海外出張（史資料調査）を予定していたが、スケジュールの都合がつかなかったため、次年度に延期された。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度に持ち越された予算はそのまま予定されていた海外渡航費（史資料調査のため）に使用される。その他は研究計画に記されたとおりの予算執行がなされる予定である。
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[Book] 画像史料論2014
Author(s)
吉田ゆり子・八尾師誠・千葉敏之編著（ほか16名）
Total Pages
325 (10-25, 122-151)
Publisher
東京外国語大学出版会
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[Book] ドイツ史研究入門2014
Author(s)
千葉敏之・木村靖二・西山暁義編著（ほか9名）
Total Pages
479 (3-12, 14-64, 299-318, 331-352, 459-464)
Publisher
山川出版社
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