2014 Fiscal Year Annual Research Report
多層化する国民国家システムの正統性の動態分析―セキュリティとデモクラシー
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25285044
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
杉田 敦 法政大学, 法学部, 教授 (30154470)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 乾 北海道大学, 公共政策学連携研究部, 教授 (00281775)
千葉 眞 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (10171943)
押村 高 青山学院大学, 国際政治経済学部, 教授 (20169296)
前田 幸男 大阪経済法科大学, 法学部, 准教授 (20511124)
田村 哲樹 名古屋大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (30313985)
五野井 郁夫 高千穂大学, 経営学部, 准教授 (50586310)
齋藤 純一 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (60205648)
岡野 八代 同志社大学, グローバルスタディーズ研究科, 教授 (70319482)
高橋 良輔 佐賀大学, 文化教育学部, 准教授 (70457456)
山崎 望 駒澤大学, 法学部, 准教授 (90459016)
白川 俊介 九州大学, 比較社会文化研究科(研究院), 特別研究者 (50737690)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 政治学 / 倫理学 / 国際協力 / 国際貢献 / 思想史 |
Outline of Annual Research Achievements |
それぞれの研究分担者において、文献の分析など個別研究を進めてきた。その他に26年度においては、2回の研究会を行った。11月23日には、研究分担者の田村哲樹が 「『資本主義と民主主義』の再検討」と題する報告を、同じく山崎望が「多元化するガバナンスと民主的正統性をめぐって~ウクライナを事例に」と題する報告を行い、それにもとづいて討論を行った。この中で、今日においては新自由主義の浸透に伴い、各国におけるデモクラシーの内実が変化していること、EU圏などを見ると、民主的な政治的決定の単位をめぐる紛争が現実化していることが明らかになった。 27年3月10日には、同じく岡野八代が 「危機に瀕する民主主義―安全保障神話批判」と題する報告を行い、その他に、ゲストとして法政大学の中野勝郎氏に依頼して、「『ザ・フェデラリスト』ー国家、安全、デモクラシー」と題する報告を行ってもらった。その後、討論を行った。この中で、そもそもセキュリティとは何なのかをめぐって、政治思想的な考察と、フェミニズムを含む現代政治思想における蓄積を共有していくことの必要性が確認された。 このような研究会活動を通じて、共同研究の方向性は収斂しつつある。 また、この間にも書く研究分担者から研究業績が順調に公表されており、その中で、国民国家システムの正統性そのものが、市場経済による政治システムの侵食などによって、根本的に問われている実態が解明されつつある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
全体的に、期間内に十分な成果が得られる方向で、研究が進んでいる。さまざまな研究分野を背景とする研究参加者の間で問題意識の共有も図られている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、さらに共同研究を進めると共に、研究成果の発表に向けて作業を行っていきたい。すでに、研究成果の出版に意欲を示している出版社が存在し、論文集の形で発刊することが有力である。
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Causes of Carryover |
購入予定の書籍の到着が遅れた等により、一部の研究分担者において進捗が遅れた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
購入予定の書籍が到着次第、その分析を始め、前年度の遅れを取り戻す。
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Research Products
(13 results)