2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25285102
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
赤堀 次郎 立命館大学, 理工学部, 教授 (50309100)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今村 悠里 立命館大学, 理工学部, 助教 (40633194)
堀 敬一 立命館大学, 経済学部, 教授 (50273561)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 熱核法 / 構造型アプローチ / 国際研究者交流 / 国際情報交換 / 金利の期間構造 / エキゾチックデリバティブ |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は,以下の研究課題について成果をあげることができた.1.確率過程のノンパラメトリック推定法であるMalliavin-Mancino 法について, 統計量が非負正定値となるような改良をおこなった.(N.L.Liu, M.Mancino, Y. Yasuda との共同研究) 2. Parisian walk をもとにした確率解析をあらたに構築し,そこから決まる等角性が極限でも保存されることを確かめた.(Y.Ida, G. Markowskyとの共同研究) 3. ポーリャの壺を一般化したような確率過程を汎関数型確率微分方程式に埋め込むことによって,極限分布の精密な評価を得た(A. Collevecchio, lA.Naganawaとの共同研究) 4. P.Carrらによって導入されたsemi-static hedge について,一般の拡散過程モデルで,漸近的および完全ヘッジが可能であることを示した.(F. Barsotti, Y. Imamuraとの共同研究) 5.金融市場とマクロ経済の動学的均衡モデルを構築し,特別な退化した場合にBlack-Scholes公式が得られることを示した(Y.Hyeri, L. Taschiniとの共同研究) 6 そのほかの課題でもいくつかの結果が得られている.また,これまでに得られた成果をもとに書いた論文を国際査読誌に投稿し,これまでに投稿したものの中から何本かが採択された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は端的に言って構造型のモデルによる金融市場の解析であるが,当初の構想は熱核法によるモデリングが中心となると予想していた.しかし,本研究資金による研究交流の積み重ねによって,次々と新しい発想が生まれ,当初予想していたよりもはるかに広い分野にまたがる手法を活用することとなった.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は以下のような研究を行う予定である. 1. 上記の研究成果について,学会,研究集会等で発表し,国際査読誌に投稿する. 2. HJB方程式を経路積分の手法で研究するという課題について,共同研究を推進し成果をあげる(K.Aihara, Y.Liu, T.Nakai, T-H.Wang との共同研究).3. 技術投資を考慮したマクロ動学モデルにRisk Theoryの成果を適用し,あらたな枠組をつくる(Y. Hyeri, L.Taschiniとの共同研究) 4.地震保険を組み込んだ住宅ローンのリスク計量についてこれまでの成果をまとめつつ,新しい結果を加えて論文として刊行する(C. Constantinescu, Y. Imamura, K.Uchidaとの共同研究)5.MM法を拡散過程の係数推定に応用する(R.Kenmoe, S. Sanfeliciとの共同研究) 6. Malliavin のIto-Atlas 構想を発展させ,新しい無限次元幾何を創生する(T. Amaba,K. Yoshikawa, G. Yukiとの共同研究) 7. 離散確率解析から離散共形場理論をつくり,CFTと離散確率モデルの関連を明らかにする(Y.Idaとの共同研究) 8. 反対称Mallivin解析の枠組で,テータ関数の表現公式を導出し, ランダムなゼータ関数の理論的枠組みをつくる(H. Aihara との共同研究) 9 その他,
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Causes of Carryover |
本来2014年度に計画されていたETHグループとの研究交流や,ニューヨーク市立大学グループとの研究交流が延期されたため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度にETHグループとの研究交流や,ニューヨーク市立大学グループとの研究交流をおこなう.
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Research Products
(10 results)