2013 Fiscal Year Annual Research Report
新製品開発における市場志向とデザイン志向に関する国際比較研究
Project/Area Number |
25285136
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
恩藏 直人 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (70194652)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂野 友昭 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (40139506)
川上 智子 関西大学, 商学部, 教授 (10330169)
小野 晃典 慶應義塾大学, 商学部, 教授 (20296742)
石田 大典 早稲田大学, 商学学術院, 助教 (80507872)
岩下 仁 九州大学, 経済学研究科(研究院), 講師 (30608732)
外川 拓 千葉商科大学, 商経学部, 講師 (10636848)
大平 進 早稲田大学, 商学学術院, 助手 (30709001)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 文献レビュー / インタビュー調査 / 国際研究者交流 / 韓国 / ドイツ / 自動車 / デザイン |
Research Abstract |
本年度は、当初の計画通り、前半では海外の研究協力者と概念モデルについて議論するとともに市場志向研究やデザイン研究に関する文献のレビューを進めた。また後半では、韓国とドイツの自動車企業へヒアリングを実施した。 研究協力者との共同研究に関しては、韓国延世大学校ビジネススクールのIm Subin准教授を2013年6月に招聘し、概念モデルや調査デザインについて議論した。 文献レビューに関しては、Journal of Product Innovation Management誌に掲載された論文の中で、特に今回の研究に直接的に関連するものをキーワードで検索し、メンバーで読み進め、主要メンバーを一堂に集めての研究会(7月29日と12月14日に開催した)で情報を共有した。また、流通経済研究所が発行する『流通情報』において、これらの論文の抄訳が掲載された。 ヒアリングに関しては、2013年8月に韓国現代自動車、2013年12月に京セラ株式会社、2014年1月に富士ゼロックス株式会社、2014年2月にドイツ、メルセデス・ベンツ社とフォルクスワーゲン社にインタビュー調査を行った。 文献レビューやヒアリングを通じて、デザイン志向が新製品パフォーマンスへいたるまでのプロセスを示した概念モデルのアイデアを生み出すとともに、デザイン志向の測定尺度開発へ結びつく多くのキーワードを抽出することができた。 文献レビューやヒアリングの成果については、2014年度の商品開発・管理学会や日本商業学会全国研究報告会において発表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究目的は、主として概念モデルの構築とデザイン志向尺度の開発である。 概念モデルの構築に関しては、先行研究のレビューと実務家へのヒアリングを通じて取り組んできた。その結果、細かい部分においては改善の余地が残されているものの、今後の実証研究においてベースとなる概念モデルのアイデアを生み出すことができた。 デザイン尺度開発に関しては、主としてヒアリングから項目を作成するためのキーワードを抽出した。その結果、いくつか重要なキーワードが確認された。しかしながら、質問項目を確定し、信頼性と妥当性を確認するという目標までは達成できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
2014年度では、研究会の開催回数を増やすなどして、一部残された前年度の課題を達成するとともに、本年度の課題を確実に遂行したいと考えている。 本研究課題を進めるうえで今後問題となる点は、主として仮説検証のためのデータ収集である。研究代表者らはこれまで、日本企業を対象としたアンケート調査を複数回実施しているが、回答率は必ずしも高くない。信頼性のある結果を得るとともに、海外のトップ・ジャーナルへの掲載を目指すためには、いかに回答率を上げるのかが重要となる。 そこで本研究では、研究メンバーの個人的なネットワークを活用するとともに、またシンポジウムを開催して研究成果を広く発信することで、実務家の関心を高め、アンケート調査への協力を得たいと考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
複数の国内企業へのヒアリング調査を予定していたが、実施することができなかったため。 前年度に達成できなかったヒアリング調査へ充当する予定である。具体的には、広島や愛知県への出張を計画している。
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