2013 Fiscal Year Annual Research Report
「校長の専門職基準」を踏まえたスクールリーダー教育の可能性
Project/Area Number |
25285219
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Sendai Shirayuri Women's College |
Principal Investigator |
牛渡 淳 仙台白百合女子大学, 人間学部, 教授 (30151856)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
元兼 正浩 九州大学, 人間・環境学研究科(研究院), 教授 (10263998)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | スクールリーダー / 専門職基準 / 管理職研修 / 教職大学院 / スクールマネジメント / 学校経営 / ケースメソッド / 校長 |
Research Abstract |
1. 「校長の専門職基準」を基にした校長の能力研究とその育成プログラム及び教育方法の開発については、まず、①『校長の専門職基準準拠 ケースメソッド事例集』を中間報告書として作成した。管理職が出会うさまざまな事例を専門職基準と対応させながらオリジナルに開発した。これによって、校長に求められる能力を具体的に示すと同時に、その開発のために使用できる教材としてまとめた。②管理職養成において注目されているアクションリサーチに関する研究を二つの教職大学院及び一つの一般大学院において実施した。③今後の教職大学院において実施すべき「学校経営コースカリキュラム」(文科省委託事業成果)の分析、および、教育委員会が実施している民間人校長のための研修プログラムの分析を行い、その前提となっている「校長の能力」に関して検討を行った。④愛媛県が作成した「スクールリーダーシップ基準」に関する調査研究を行い、その前提となっている「校長の能力」に関する検討を行った。⑤「校長の能力」に関する理論的研究の一つとして、「ネットワーク」という視点から見た校長の能力について検討した。 2. 諸外国における校長の専門職基準と大学院における養成・研修プログラムの調査に関しては、第一年目は、米国のウィスコンシン州の訪問調査を実施した。ウィスコンシン州の専門職基準と養成・研修プログラムの関連性について、また、近年のプログラムの新しい特色について貴重な成果を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究目的に示した二つの調査について、第一に、「校長の専門職基準」を基にした「校長の能力」研究に関しては、多様なアプローチから「校長の能力」の枠組み作りのための検討を行うことができた。たとえば、近年注目されている新しい養成方法である「ケースメソッド」の事例集を作成し、校長に求められる具体的な能力を示した。また、「アクションリサーチ」に関する研究を三つの大学院において実施し、同様に、校長や指導主事に求められる能力とその育成方法に関して貴重な成果を得ることができた。さらに、教育委員会が作成したリーダーシップ基準や新しい教職大学院に求められる学校経営コースカリキュラムの分析等を通じて、「校長の能力」の枠組みを検討することができた。第二に、諸外国調査に関しても、米国ウィスコンシン州への訪問調査を実施することができた。以上により、研究は、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
本調査研究の2年目として予定しているのは、まず、「諸外国における校長の専門職基準及び養成・研修プログラム」の研究に関して、新たに中国や韓国等のアジア諸国を対象とした研究を行うことである。そのための手がかりを得るために、6月の日本教育経営学会大会において、このテーマによる国際シンポジウムを開催する予定である。また、「校長の能力」研究に関しては、現行の教育委員会による研修体系の調査、および、大学院における新たなスクールリーダー教育のカリキュラムと方法の開発を進めながら、「校長の能力」の枠組みについて新たな知見を得ることである。また、理論的な側面からの研究も進めていきたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
第一に、外国調査班の訪問調査先を、予定では、米国およびアジア諸国としていたが、アジア諸国は2年目以降に変更したため、調査旅行のための旅費の使用額が大幅に余った。第二に、研究チームのメンバーのほとんどが西日本の大学の教員であり、教育委員会調査などが西日本の近隣教育委員会の協力を得られたため、旅費の使用額が予定よりも大幅に余った。 第三に、1年目の成果の一部である中間報告書『「校長の専門職基準」準拠 ケースメソッド教材集』の作成が年度末に間に合わず、その作成費用を翌年度にまわしたため、その分の予算が余ってしまった。以上の3点の理由のため、次年度使用額が生じた。 平成26年度においては、まず、昨年度作成予定であった中間報告書の印刷・製本代に支出する。さらに、6月の日本教育経営学会大会で行う予定のフォーラムにかかる諸経費(出張費用等)に充てる。さらに、7月に行われる予定の平成26年度の第一回全体会議開催にかかる旅費等の諸費用、および、韓国への調査費用、関連書籍等の購入に充てる予定である。
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Research Products
(1 results)