2013 Fiscal Year Annual Research Report
高校中途退学者およびその親和者の進路意識と支援方策に関する 教育社会学的研究
Project/Area Number |
25285226
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
松田 恵示 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (70239028)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古賀 正義 中央大学, 文学部, 教授 (90178244)
山田 哲也 一橋大学, 社会(科)学研究科, 准教授 (10375214)
山本 宏樹 東京理科大学, 理工学部, 助教 (20632491)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 高校中途退学者 / 進路意識 / 支援方策 / リスクファクター論 / 進路多様性 |
Research Abstract |
本年度の実績は以下のとおりである。「中退者の社会的特質に関する総合的な分析」をめざす本研究では、高退学率の都立高校を抱 える2つの地区(都下区部・三多摩市部)を中心に、主として5つの異なる対象者に対する量的 および質的調査を実施した。質問紙調査に関しては、すでに一部平成 24 年度から調査を開始したものに関して、平成 25 年度に分析を行なった。具体的には、「都立高校中途退学者(平成 22・23 年度)に対する悉皆調査(約 5,000 名対象)の分析と、郵送による質問紙調査と協力可能者に対する聞き取り調査」「都立高校進路未決定卒業者(平成 23 年度)に対する悉皆調査(約 1,500 名対象)の分析と郵送による質問紙法と協力可能者に対する聞き取り調査」「2地区内にある高退学率の都立高校 7 校(エンカレッジスクール、昼夜間定時制高校など)を対象とした生徒(平成 24・25 年度入学生対象)への悉皆調査のうち、3年間継続のパネルによる質問紙調査の1年次分(2013年入学者)、第1次在校生7校調査=2年次分(2012年入学者)、第2次在校生7校調査=1年次分(2013年入学者)・第2回目と観察・聞き取り調査」「 高退学率の都立高校を抱える地区の中学校教師(進路指導担当者)を対象とした進路状況(特に不登校生徒等)に関する聞き取り調査」「 墨田区内の『荒れ』の強い中学校におけるアクションリサーチ」を今年度実施した。途中分析も含めた調査の結果から、中退者の社会背景と生活経験の一部が、今年度の調査により明らかになりつつあるとともに、次年度の取り組みの基盤を整備することができたところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度において計画した調査が、家族への調査をのぞいてほぼ順調に進んでいることと、その分析、成果報告がよくまとまり、多くの学会で報告することができていることから、概ね本研究は順調に進んでいるものと判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、学校や諸機関とも連携をとりながら、計画通りの研究推進を図っていきたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究代表者が予定していた学会での報告が校務と重なり見送らざるをえなかった等の旅費に関する事項のズレと、特に家庭に対する聞き取り、および、中学校対象でのアクションリサーチにおいて、人件費相当分等の経費が発生するものが、予備的整備的活動に思いのほか時間ガを費やしたために、研究全体としては大きな影響を与えるような事態ではないにも関らず、経費的には、次年度送り部分の内容が多くでてしまったことが、主な理由である。 平成26年度に、予定していた研究代表者による研究発表や、予定していた人件費相当分の調査・分析を、すべて実施する予定である。
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Research Products
(8 results)