2015 Fiscal Year Annual Research Report
戦後日本の指導者の「ハビトゥス」形成と「界」の構造に関する実証的研究
Project/Area Number |
25285231
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
稲垣 恭子 京都大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (40159934)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高山 育子 頌栄短期大学, その他部局等, 准教授 (30440572)
竹内 洋 関西大学, 付置研究所, 研究員 (70067677)
目黒 強 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (70346229)
細辻 恵子 甲南女子大学, 人間科学部, 教授 (90199505)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 社会的リーダー / 界 / ハビトゥス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、戦後日本で活躍してきた各界指導者に焦点をあてて、その社会的経験やハビトゥス形成の過程と「界」の関係、さらに「界」相互の関係を含む重層的な構造を明らかにすることを目的としている。具体的には『私の履歴書』(日本経済新聞社連載、1956~現在)を中心に、自伝資料の収集とデータベース化を行ない、それらをもとに分析・考察することによって、現代の指導者養成・教育を考えていく上での基礎をつくると同時に、現実的な示唆を得ようとするものである。 *本年度は、昨年度の研究経過をふまえて、研究代表者、分担者がそれぞれ担当する「界」におけるハビトゥス形成の過程について、自伝資料を基にさらに分析・検討を進め、研究会で報告と議論を行なった。 *その結果を土台として、各「界」の構造についても分析・検討をすすめ、共通の分析の視点と枠組について検討した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
各「界」におけるハビトゥス形成の過程について、さらに自伝資料を基にしながらそれぞれ分析を進め、その結果について研究会で検討し、共通理解を深めることができた。また、ハビトゥス形成の過程を踏まえて各「界」の構造について分析し、分析の視点と枠組を共有することができた。これらの成果については、研究会報告を基に、各自が学会報告、論文として発表した。 以上より、概ね順調に進展していると判断できる。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は、各「界」の構造分析をさらに深めると同時に、その結果をつき合わせて「界」と「界」の関係の分析・検討を行なっていく。最終年度にあたる28年度は、これまでの知見を整理し、全体としてまとめていく予定である。
|
Causes of Carryover |
今年度使用予定分についてはほぼ計画どおり使用した。前年度繰越分について、資料整理、データ分析補助に若干の余裕が生じた。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度は最終年度にあたるため、資料の整理、データ分析等についての謝金および成果報告にかかる旅費などに使用する予定である。
|
Research Products
(27 results)