2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25285240
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Research Institution | Kansai University of International Studies |
Principal Investigator |
塚原 修一 関西国際大学, 公私立大学の部局等, 教授 (00155334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱名 篤 関西国際大学, 人間科学部, 教授 (90198812)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 教育学 / 教育政策 / 高等教育論 / 質保証 / 学習成果 |
Outline of Annual Research Achievements |
高等教育の質を学習成果(アウトカム)によって測定することへの期待が世界的に高まっている。このことを原理的に否定する者は少なかろうが、実施の過程にはいくつかの問題があり、学習成果を評価する方式もひとつではない。本研究では、高等教育における質保証の類型を整理するとともに、学習成果の評価に関する国際比較を行い、日本への示唆を考察する。 1.アメリカの高等教育における学習成果の評価について補足調査を実施した。また、ルーブリックを用いた評価を中心に、2014年に口頭発表(日本高等教育学会)した内容の一部を論文として刊行した。 2.中南米の事例について、ブラジルの学習成果試験(ENADE、全国学生学力試験)の調査を継続した。また、教育学(教員養成課程)の試験問題を和訳し、教育学の専門家に提示して意見を聴取するとともに、教育学を専攻する学生を対象に模擬試験の形式で解答を依頼して、その内容と水準を確認した。ENADEについて、昨年度に口頭発表(大学教育学会)した内容を論文として刊行した。さらに、新しい研究成果の一部を口頭発表する(大学教育学会第38回大会、2016年、立命館大学)。 3.日本については、学習成果の評価の歴史的展開に関する論考を編纂書に発表した(深堀 2015、146-158頁)。また、学習成果の評価を中心とした高等教育政策について国際会議で口頭発表を行い、その内容を論文として刊行した。 4.これまでの知見を総括して、質保証における学習成果の位置が各国における高等教育機関の多様性と就学率によって規定されている可能性を考察した。これについて、研究成果の一部を口頭発表する(日本高等教育学会第19回大会、2016年、追手門学院大学)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究の全体を総括して報告書を執筆する部分が完了しなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
研究期間を1年間延長して、補足調査を行うとともに、研究成果報告書を作成する。
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Causes of Carryover |
研究の全体を総括し、報告書を執筆する作業が年度内に完了しなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
補足調査をいくらか実施するとともに、研究成果報告書を作成する。
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Research Products
(8 results)