2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25287004
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
荒川 知幸 京都大学, 数理解析研究所, 准教授 (40377974)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 博 東京女子大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (40452213)
山田 裕理 一橋大学, 経済学研究科(研究院), その他 (50134888)
和田 堅太郎 信州大学, 理学部, 助教 (60583862)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 群論 / 頂点作用素代数 / 表現論 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)Anne Moreau(Poitiers大学) との共同研究によりa)アフィンリー環の許容表現の特徴付けに関するFeigin-Frenkel予想の反例を与え、これを用いてb)Deligneの例外系列に付随する極小W代数の研究を行いC_2有限なW代数の新しい系列を得た。これはKac-脇本のW代数の有理性予想の反例を与えた川節和哉氏の研究に触発されたものである。その後の研究によりa)の結果はelliptic fibrationや素粒子論におけるClass S理論と深く関わっていることが分かり、特に申請者が導入した頂点代数の随伴多様体の概念の重要性が明らかになった。またb)の結果は(川節和哉氏の結果と合わせ)「良い」W代数がこれまで考えられてきたものよりずっと多く存在することを示唆するものであり、今後のW代数の研究において重要な意味をもつ。これらの結果は既に雑誌に掲載が決まり、また様々な(主に国外の)国際研究集会やセミナーで招待講演を行った。 2)Thomas Cretzig(Alberta大学) とAndrew Linshaw(Denver)と共同研究でBershadsky-Polyakov代数のCosetの構造に関する予想を解決した。論文は現在投稿中である。 3)Jethro Van Ekeren(Federal Fluminiense大学)と共同研究でアフィンリー環の許容表現のモジュラー不変性に関する研究を行った。論文は現在準備中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね順調に進展しており、良い意味で予期していなかった知見を幾つか得た。
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Strategy for Future Research Activity |
順調に進展しているが、新たに物理のクラスS理論やsymplectic 幾何との新しい関係が明らかになった。 これらの関係において申請者が導入した頂点代数の随伴多様体の概念が鍵となっており、このため随伴多様体のさらなる理解を目的の中心として研究を進めていく。
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