2016 Fiscal Year Annual Research Report
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25287031
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
徳重 典英 琉球大学, 教育学部, 教授 (00217481)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 組合せ論 / 極値集合論 |
Outline of Annual Research Achievements |
交差性に制限をもつ交差族のサイズや構造を、組合せ論的な手法に加えて、代数的な手法および確率論的な手法の両面から研究した。 須田庄氏、田中太初氏とは、半正定値計画法を利用する手法について共同研究し、得られた結果を論文にまとめてMathematical Programming誌に投稿したが、査読者の意見を参考に最終的な微調整等を行った後、受理された。 Peter Frankl氏とは、最小次数が大きい交差族に関するHuangとZhaoの結果について検討し、組合せ論的な別証明を与えたほか、そのq類似(ベクトル空間版)を隣接行列のスペクトルを利用する代数的な手法で得た。これらの結果については、第33回代数的組合せ論シンポジウムで発表した。論文はDiscrete Mathematics誌に投稿し、掲載予定である。 Sang June Lee氏、Mark Siggers氏とは、引き続き互いに交差する二つの集合族の測度の積の最大値に関して共同研究を行い、AhlswedeとKhachatrianの結果の拡張を目指している。generating setのサイズがt点の場合と、t+2点の場合について、確率論的な手法(ランダムウォーク法)による結果を得た。これらはDiscrete Applied Mathematics誌に論文が掲載された。generating setのサイズが一般の場合についても結果を得ており、現在、詳細を検討中である。 Peter Frankl氏、篠原雅史氏と共同で行った高次元立方体における多重交差族の結果については、成果をまとめた論文がEuropean Jouranl of Combinatorics誌に掲載された。 Peter Frankl氏と共同で極値集合論のサーベイを書き、Journal of Combinatorial Theory (A)に掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題は、交差性に制限をもつ交差族のサイズや構造を、組合せ論的な手法に加えて、代数的な手法および確率論的な手法の両面から研究することである。これらについて研究実績の概要でのべたような成果を得ており、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も引き続き、交差性に制限をもつ交差族のサイズや構造を、組合せ論的な手法に加えて、代数的な手法および確率論的な手法の両面から研究する。現在進行中のものとしては、AhlswedeとKhachatrianによる交差族に関する結果を互いに交差する集合族の測度の評価に拡張すること(Sang June Lee氏、Mark Siggers氏との共同研究)および極値集合論に関する入門書の執筆(Peter Frankl氏と共著、AMSのSTMLシリーズを予定)がある。また画像処理に関する数学的なアプローチについての情報収集等も行う予定である。
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Research Products
(5 results)