2017 Fiscal Year Annual Research Report
新しいイメージング化SuperDARNによる電離圏及び中性風の高精度観測
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25287129
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Research Institution | National Institute of Polar Research |
Principal Investigator |
行松 彰 国立極地研究所, 研究教育系, 准教授 (70260007)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 良昌 国立極地研究所, 研究教育系, 特任准教授 (50425766)
西村 耕司 国立極地研究所, 研究教育系, 特任准教授 (60455475)
堤 雅基 国立極地研究所, 研究教育系, 准教授 (80280535)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 極域科学 / 超高層物理学 / 電離圏・磁気圏 / レーダー / SuperDARN / 国際情報交換 / イギリス・米国 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度終盤にイメージングレーダー機能付加装置が昭和基地に持ち込まれたが、現地で他レーダーとの干渉・混信の発生等の(イメージングとは直接的には無関係だが同一観測機器運用上の)問題が生じ、この問題の抜本的解決(及び空中線老朽化の為の空中線更新の為の作業)にこの一年も多くの時間が割かれ、干渉についてはその原因調査や対策に大きな前進をみ、レーダー観測再稼働にも至れたが、完全な解決にまで至っていないことから、イメージング観測のデータ取得に問題が生じている状況が続いているが、初期データ取得の為の準備を更に進めた。平行して、国際SuperDARNレーダー観測から抽出地磁気脈動データによる電離圏高度観測による磁気圏領域同定の試みの研究は、前年度の論文発表の後、(主担当の研究者の病院入院等もあり)更に進められようとしている状況である。また、オメガバンドオーロラの衛星地上観測による新しいmorphology研究の成果が前年度投稿され、論文発表に至ることができ、今年度更に進展がなされた。また、前年度に打ち上げられ、前年度末から本格観測を開始したあらせ(ERG)衛星との同時観測がSuperDARN scheduleの元多く実施され、いくつかの磁気嵐での良好なデータを取得がなされ、あらせ、地上連携観測を用いた磁気嵐時の大気上下結合についての論文作成が進められた。また、中性風高精度観測について、懸案事項であった干渉計観測の精度向上についての議論が大きく進められ、これを元にした中性風高精度観測への発展についての検討を開始した。またSuperDARN研究進展のためのSuperDARN Japan Webでのデータベース化作業、物理量fitting手法の改良によるデータのfittingし直しとplotの再作成を推し進め、SuperDARNデータを用いた共同研究発展の推進にも貢献した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
南極昭和基地SuperDARNレーダーの干渉・混信問題の解決、老朽化空中線の更新作業等の為、この問題がイメージング化観測データ取得に支障をきたす事態となっている。しかし、共同研究者・連携研究者らによる解析研究や手法開発等の研究は国内で地道に継続発展している。総合的には遅れている状況と判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画の最終年度迄に、南極昭和基地でのイメージング観測初期結果の取得に至れていない現状に鑑み、この取得と解析に向けた最善の努力を傾注すると共に、高時空間分解能観測や電磁圏領域同定、MI結合/大気上下結合、中性風データ高精度化と解析等の解析研究を引続き推進し、高分解能観測によって得られる新しい知見について研究成果発表に注力し、これまでに実施されてきた研究の総括を行う。
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Causes of Carryover |
重要な成果発表及び情報交換の場となる国際SuperDARN Workshopへの参加者及び旅費が未確定であったこと、および、人件費の勤務日数の変動・変更などから、支出が減少したこと、また、別項に記した件計画の遅れの為に最終年度を1年間実質延長し、助成金の一部を繰越すこととした。これにあたり、この研究成果発表と情報交換の為の国際SuperDARN Workshopへの参加、論文成果発表の為に繰越金を使用する計画である。
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Remarks |
国際SuperDARNの一翼を担うSENSU昭和基地SuperDARNレーダーの情報や共同研究のデータ提供の為のSuperDARN SENSU Web頁、及び、国際SuperDARNに参画する国内3PIの研究機関を含む国内5研究機関による日本SuperDARN community (SD Japan)への情報提供、共同研究促進、データベース提供の為のSuperDARN Japan Web頁を公開。
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Research Products
(25 results)
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[Presentation] Multi-instrument observation of an isolated substorm and associated phenomena2018
Author(s)
Tanaka, Y.-M., T. Nishiyama, A. Kadokura, M. Ozaki, K. Shiokawa, S. Oyama, M. Nose, T. Nagatsuma, M. Tsutsumi, K. Nishimura, K. Sato, Y. Miyoshi, Y. Kasahara, A. Kumamoto, F. Tsuchiya, M. Hikishima, S. Matsuda, A. Matsuoka, M. Shinohara, A. Fujimoto, M. Teramoto, R. Nomura, R. Kataoka, and A. S. Yukimatu
Organizer
Fifth International Symposium on Arctic Research (ISAR-5)
Int'l Joint Research
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[Presentation] A comprehensive analysis of an isolated substorm observed during the first coordinated Arase and ground-based observations2017
Author(s)
Tanaka, Y., T. Nishiyama, A. Kadokura, M. Ozaki, K. Shiokawa, S-I. Oyama, M. Nose, T. Nagatsuma, M. Tsutsumi, K. Nishimura, K. Sato, Y. Miyoshi, Y. Kasahara, A. Kumamoto, F. Tsuchiya, M. Hikishima, S. Matsuda, A. Matsuoka, R. Kataoka, and A. S. Yukimatu
Organizer
第142回地球電磁気・地球惑星圏学会 総会・講演会
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[Presentation] Current status of Iceland-Syowa conjugate observation2017
Author(s)
Kadokura, A., Y. Tanaka, R. Kataoka, H. A. Uchida, M. Okada, Y. Ogawa, Y. Sato, M. Taguchi, M. Ozaki, K. Shiokawa, K. Hosokawa, Y. Miyoshi, T. Motoba, A. S. Yukimatu, H. Yamagishi, and N. Sato
Organizer
第142回地球電磁気・地球惑星圏学会 総会・講演会
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[Presentation] An isolated substorm observed during the first coordinated Arase and ground-based observations2017
Author(s)
Tanaka, Y., T. Nishiyama, A. Kadokura, M. Ozaki, K. Shiokawa, S-I. Oyama, M. Nose, T. Nagatsuma, M. Tsutsumi, K. Nishimura, K. Sato, Y. Miyoshi, Y. Kasahara, A. Kumamoto, F. Tsuchiya, M. Hikishima, S. Matsuda, A. Matsuoka, M. Shinohara, A. Fujimoto, M. Teramoto, R. Nomura, R. Kataoka, and A. S. Yukimatu
Organizer
8th Symposium on Polar Science
Int'l Joint Research
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