2013 Fiscal Year Annual Research Report
水循環システムとしての上下水道の巨大地震津波に対する被害分析とその対策
Project/Area Number |
25289135
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
宮島 昌克 金沢大学, 環境デザイン学系, 教授 (70143881)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清野 純史 京都大学, 地球環境学堂, 教授 (00161597)
池本 良子 金沢大学, 環境デザイン学系, 教授 (40159223)
清水 芳久 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20226260)
藤間 功司 防衛大学校, システム工学群, 教授 (00546187)
能島 暢呂 岐阜大学, 工学部, 教授 (20222200)
吉田 雅穂 福井工業高等専門学校, 環境都市工学科, 教授 (90210723)
庄司 学 筑波大学, システム情報工学研究科(系), 准教授 (60282836)
鍬田 泰子 神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50379335)
村田 晶 金沢大学, 環境デザイン学系, 助教 (30283097)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 巨大地震津波 / 被害分析 / 上水道 / 下水道 / 水循環システム |
Research Abstract |
本研究は、「津波の河川遡上による上水道取水停止」,「巨大津波力による下水道終末処理場被害」、「長周期・長継続時間地震動による池状構造物のスロッシング」、「水循環システムとしての地震津波時のクリティカルポイント解明」の4つのワーキンググループに分かれて研究を行うとともに、1年に2回、研究会でそれぞれの成果を発表し、議論することによりそれぞれのワーキンググループの情報の共有を行っている。 「河川遡上」に関しては、東北地方太平洋沖地震において大きな津波に襲われた岩手県、宮城県、福島県、茨城県、千葉県の水道事業体186団体にアンケート調査を行い、陸上遡上の津波や河川遡上の津波が水道施設に及ぼした影響について検討した。すなわち、津波浸水事業体と非浸水事業体の施設被害、設備被害、断水期間、停電機関などを比較検討した。 「津波力」については、下水処理場の被害データを収集し、被害実態を明らかにするとともに、津波力と被害程度の関係を検討した。 「スロッシング」については、スロッシングが原因とみられる上水道の受水槽の被害資料を収集した。また、すでに開発していたスロッシング解析プログラムの改良を行い、3次元で精度の高い解析のできるプログラムに改良した。 「クリティカルポイント」については、供給系ライフラインの地震時機能の二段階評価モデルを改良し、東北地方太平洋沖地震による被災事例に適用した。さらに、供給支障人口の初期被害とその解消過程を都道府県単位で事後推定した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「河川遡上」についてはアンケート調査により被害の実態を十分に把握することができた。「津波力」についても被災データが順調に収集できている。「スロッシング」については、プログラムの改良に予定していたよりも多くの時間を要したが、精度の高い解析ができることを確認したので、実現象の再現解析に進めることとなった。「クリティカルポイント」については地震時機能の二段階評価モデルを改良し、東北地方太平洋地震の被災事例に適用し、改良効果を確認できた。 以上より、おおむね順調に進展しているといえる。
|
Strategy for Future Research Activity |
スロッシング解析のプログラム改良に計画より多くの時間を要したので、被害地点付近の強震データを早急に収集し、スロッシング解析を精力的に進める必要がある。 その他についてはおおむね順調に進展しているので、当初の計画に従って、研究を進めていく予定である。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初計画していた被災地への資料収集調査が諸般の事情から実施できなかったので、旅費を次年度に持ち越すこととなった。 平成26年度の前半に資料収集調査のために被災地に出かけることを計画している。
|
-
-
-
-
[Journal Article] Simplified Evaluation Method of Seismic Resistance for Water Treatment Facilities2013
Author(s)
Kirimura, A., Suzuki, Y., Aizawa, T., Fujiwara, M. and Miyajima, M.
-
Journal Title
International Efforts in Lifeline Earthquake Engineering, TECLEE Monograph, ASCE
Volume: 38
Pages: 129-136
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-