2015 Fiscal Year Annual Research Report
想定外事象発生時の人間の適応行動パフォーマンス向上に関する研究
| Project/Area Number |
25289347
|
|---|
| Research Institution | Tohoku University |
|---|
Principal Investigator |
高橋 信 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00243098)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大橋 智樹 宮城学院女子大学, 学芸学部, 教授 (00347915)
三浦 直樹 東北工業大学, 工学部, 准教授 (70400463)
川島 隆太 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (90250828)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
| Keywords | 原子炉プラント / 運転訓練 / 想定外事象 / 対処能力 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
研究の最終年度は、想定外事象時の人間行動の評価と向上のために研究を実施し、三つの側面から研究成果を挙げることができた。
第一にH26年度に行ったマイクロワールドシミュレーション環境における想定外事象に関する認知実験結果の詳細分析を通じて、平常時のタスクパフォーマンスと想定外事象時の対応能力に一定の相関があることを見出した。この結果は、想定外事象の対応能力が想定内事象訓練の結果から評価できる可能性を示すものであり重要な成果である。
第二に、原子力プラントシミュレータを利用した認知実験を通じて、訓練時の知識の与え方により、想定外事象時の対応能力が変化することを示すことができた。本研究ではPCで動作するBWRプラントのシミュレータを用い、原子力プラントにおける物理現象や、事故対応に関する深い知識の提示の有無が、原子力プラント事故対応のパフォーマンスに与える影響を認知実験により検証した。本研究では深い知識を原子力プラントで起こる物理的現象の原理原則やプラント運転で経験的に得られる方策など、様々な機器や操作方法に適用可能な知識と定義し、深い知識の存在が対処能力へどのように影響を与えるかを検証した。結果として、深い知識を与えた被験者群の方が主要なパラメータの変化に関しての認識が強く、手順書に頼らずその時の状況で判断するという傾向を確認できた。
本年度の研究においては、より現実的な状況に近い原子炉プラントにおける対応操作に関して研究を実施できたことが大きな成果である。以上の結果を通じて、想定外事象時の人間行動の評価と向上に関して有用な知見を得ることができた。
第三に、想定外事象に対峙したときの人間の状態をシステム側が知るための手段として、メガネ型デバイスJINS-MEMEの利用可能性を検討し、基礎的な有効性を確認することができた。
|
| Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
| Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
| Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
| Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
