2017 Fiscal Year Annual Research Report
Histological architecture of the leptomeninges and choroid plexus underlying brain-immune cell-cell interactions and its relevance to health and disease
Project/Area Number |
25290020
|
Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
島田 厚良 杏林大学, 保健学部, 教授 (50311444)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 脈絡叢 / ケモカイン / サイトカイン / マクロファージ / 細胞間相互作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
マウスにlipopolysaccharide(LPS)を腹腔投与して全身炎症を惹起すると、脾臓ではLPS投与1時間後からIL-1βなどの炎症性サイトカインが上昇する。一方、LPSやサイトカインは血液脳関門を通過しないものの、脈絡叢・髄膜の細胞および血管内皮の応答により、LPS投与4時間以降には脳実質でもCCL2、CXCL2、IL-6などのサイトカインが上昇する。これらのサイトカインは受容体を介してアストロサイト突起を刺激し、24時間後にはアストロサイト自身が独自のサイトカインを分泌して脳内微小環境が変化する。この全身から脳への炎症応答伝達過程において、LPS投与1時間後に、どの細胞がLPS刺激に即応し脈絡叢の細胞に最初期の情報伝達を行うのかは分かっていなかった。 C57BL/6マウスを用い、実験群にはLPSを、対照群には生理食塩水を腹腔投与して、投与の1, 4, 24時間後に灌流固定した。脈絡叢を含む脳領域、脾臓、肝臓の凍結切片を作製し、IL-1βをはじめとするサイトカインとその受容体および各種細胞マーカーとの二重免疫蛍光染色を行って組織学的に解析した。 LPS投与1時間後に脈絡叢間質に存在するマクロファージがIL-1βを発現し、受容する細胞が脈絡叢間質に存在すること、4時間後にその間質細胞はIL-6を始めCXCL2, CCL2等を発現し、CXCL1, CXCL2の受容体も有していること、脈絡叢上皮はIL-6の受容体を有していること、上皮もCXCL1, CXCL2を発現し、その受容体も有していることが分かった。 全身炎症の際に、脳実質に先行して脈絡叢の上皮と間質の間でIL-1βをきっかけとするサイトカインを介した密な細胞間相互作用が生じ、脈絡叢が応答することが証明された。脈絡叢における上皮と間質の細胞間相互作用は全身炎症を脳実質に伝達する初期応答を担っている。
|
Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(7 results)