2014 Fiscal Year Annual Research Report
ニッチ構築としての鳥の巣:未知の共生系の進化生態学的研究
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25291090
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
上田 恵介 立教大学, 理学部, 教授 (00213348)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒谷 邦雄 九州大学, 比較社会文化研究科(研究院), 教授 (10263138)
佐藤 宏明 奈良女子大学, 自然科学系, 准教授 (20196265)
広渡 俊哉 九州大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (20208896)
八尋 克郎 滋賀県立琵琶湖博物館, 琵琶湖博物館, 総括学芸員 (60344339)
山口 典之 長崎大学, 大学院水産・環境科学総合研究科, 准教授 (60436764)
岩田 隆太郎 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (90213298)
亀田 佳代子(小川佳代子) 滋賀県立琵琶湖博物館, 琵琶湖博物館, 総括学芸員 (90344340)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 鳥の巣 / 生態系 / 共生 / 進化生態学 / キチン食 / ケラチン食 / コウノトリ / カワウ |
Outline of Annual Research Achievements |
野外調査は、まず本州の森林域におけるコケを巣材として用いる鳥類種(オオルリ・ミソサザイ)の調査を研究室のドクターコース院生1名と学生4名で4月から7月末まで、オオルリとミソサザイの巣の探索、採集を行なった。ついで琵琶湖竹生島のサギ・カワウコロニーに於いて、巣の回収と昆虫相の調査を行った。さらにコウノトリの巣材調査については兵庫コウノトリの郷自然公園の協力を得て行なった。猛禽類の巣のについては、前年度まで同様、ワシ・タカ類、フクロウ類について、巣の回収を行い、昆虫相調査を行った。今年はとくに琉球列島のタカサゴシロアリとリュウキュウアカショウビンの共生関係の調査のために現地調査を行ない,リュウキュウアカショウビンの巣の探索を行なった。奄美諸島のルリカケス・オオトラツグミについても、東京大学・石田健博士と、環境省・水田拓博士の協力を得て、巣材の提供を受け,巣内昆虫の調査をおこなった。さらに今年度は、九州の佐賀地方に生息して,大きな巣を電柱等に架けるカササギの巣を調査した。これらの地域で採集した昆虫類の飼育と同定(巣内共生系を構成する全分類群の同定)を行なった。これらの調査から、得られた成果は、昆虫関係の学会誌で発表し、また日本応用動物昆虫学会、日本鱗翅学会、日本甲虫学会等の大会で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
分担者全員が、各自の持ち場で、活発に調査研究を行ない、成果を上げている。難を言えば、学会発表は順調だが昆虫学関係の学会のみで日本鳥学会等での発表がないこと、あともう少し発表論文を増やしたいところである。
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Strategy for Future Research Activity |
今年は最終年であるので,9月の昆虫学会でのシンポジウムを目指して,成果のまとめと雑誌への投稿に重点を置いて,研究を行う。また追加のデータを得るために西表島,奄美大島での現地推進を行なう。
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Research Products
(4 results)