2014 Fiscal Year Annual Research Report
がんの診断と治療の標的としてのMUC21グリコフォーム
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25293011
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Research Institution | St. Luke's International University |
Principal Investigator |
入村 達郎 聖路加国際大学, その他部局等, その他 (80092146)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伝田 香里 聖路加国際大学, その他部局等, その他 (00313122)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ムチン / がん / アポトーシス / 抗がん剤 |
Outline of Annual Research Achievements |
浸潤性乳管がん組織におけるMUC21の発現を免疫組織染色により解析した。腫瘍組織において、MUC21細胞内ドメインに特異的なpAb anti-MUC21-CT、及びTn-MUC21、T-MUC21、シアリルT-MUC21に特異的なmAb heM21Aによる結合が確認された。一方で、糖鎖が付加していないMUC21及びTn-MUC21に特異的なmAb heM21Dによる結合は見られなかった。これらの結果から、浸潤性乳管がんにはT-MUC21またはシアリルT-MUC21が発現し、糖鎖が付加していないMUC21及びTn-MUC21は発現していないことが示された。既に作製していたトランスフェクタントを用いてMUC21 のどの部位がアポトーシス抑制に関与するかの検討を行った。タンデムリピートを欠損させたMUC21(Δ-TR-MUC21) 及び細胞内ドメインを欠損させたMUC21(Δ-CT-MUC21)をHEK293 細胞に強制発現させ、タンデムリピート及び細胞内ドメインの役割を検討した。タンデムリピード及び細胞内ドメインの両者がMUC21 のアポトーシス抵抗性に必須であることが示された。タンデムリピート及び細胞内ドメインを欠損させることで、MUC21 発現によるBax の転写抑制が観察されなくなった。Δ-TR-MUC21 及びΔ-CT-MUC21 強制発現細胞におけるp53 の転写についても検討した。これらの細胞ではBax の転写抑制が見られなかったことから、これらの細胞において全長MUC21 強制発現細胞に見られたようなp53 の転写抑制は起きないと予想されたが、Δ-TR-MUC21 及びΔ-CT-MUC21 強制発現細胞をEtoposide と共に24 時間、48 時間培養した結果、予想に反して、Δ-TR-MUC21 及びΔ-CT-MUC21 強制発現細胞においてもp53 の転写が抑制された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね順調に進行しているが、部分的には若干の遅れが出ている。ヒト試料を用いたアプローチでは、試料数を増やす必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
順天堂大学に移動して乳腺内分泌外科学の所属になり、遅れが取り戻せる予定である。
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Causes of Carryover |
聖路加から順天堂への移動に伴い、研究が一時ストップした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
順天堂での新たな環境整備に使用する。
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Research Products
(16 results)
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[Journal Article] Heparanase-mediated cleavage of macromolecular heparin accelerates release of granular components of mast cells from extracellular matrices.2014
Author(s)
Higashi N, Waki M, Sue M, Kogane Y, Shida H, Tsunekawa N, Hasan A, Sato T, Kitahara A, Kasaoka T, Hayakawa Y, Nakajima M, Irimura T.
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Journal Title
Biochem J
Volume: 458(2)
Pages: 291-299
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] CXCL16 suppresses liver metastasis of colorectal cancer by promoting TNF-α-induced apoptosis by tumor-associated macrophages.2014
Author(s)
Kee JY, Ito A, Hojo S, Hashimoto I, Igarashi Y, Tsuneyama K, Tsukada K, Irimura T, Shibahara N, Takasaki I, Inujima A, Nakayama T, Yoshie O, Sakurai H, Saiki I, Koizumi K.
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Journal Title
BMC Cancer
Volume: 14
Pages: 949-949
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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