2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25293114
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長谷 耕二 東京大学, 医科学研究所, 特任教授 (20359714)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 粘膜免疫学 / M細胞 / パイエル板 |
Research Abstract |
腸管粘膜は、食物に含まれる種々の微生物や常在細菌に曝されている。これらの外来抗原を絶えず監視し、免疫応答を適切に誘導することは重要な生命維持機構の一つである。そのため腸管には多数のリンパ球が集積しており、生体内で最大の免疫系を構築している。その正常な機能には、免疫系細胞のみならず外部環境と接する上皮細胞による粘膜抗原の認識と選択的輸送が必要不可欠である。その中心的な役割を担うのは、パイエル板上皮層に存在するmicrofold(M)細胞である。M細胞には抗原トランスサイトーシスという仕組みが発達している。 しかし、M細胞による抗原取り込みの分子メカニズムには未だ不明な点が多い。特にM細胞上に存在する抗原取り込み受容体に関する情報は少ない。そこで、本研究ではM細胞を単離してトランスクリプトーム解析を実施し、M細胞に発現する機能分子群を同定する。本年度は、Gp2遺伝子下流にVenus遺伝子を組み込み、M細胞レポーターマウスを樹立した。本マウスにRANKLを投与することで絨毛にM細胞を誘導し、EDTA処理により本マウスの腸上皮細胞を調整した。さらにフローサイトメーターを用いてGFP陽性細胞(M細胞)の単離条件を確立した。得られたM細胞および対照上皮細胞(GPF陰性)からRNAを抽出しトランスクリプトーム解析を実施した。これよりM細胞に発現する機能分子候補のプロファイリングを終了した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでの計画書の内容に沿って研究が順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでにM細胞のトランスクリプトーム解析はほぼ終了しており、今後は1)in situ hybridization法によってM細胞特異的分子を選別し、その中から、2)抗原取り込み分子の同定を行う。
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