2013 Fiscal Year Annual Research Report
メニエール病におけるめまい発作発生機構の先端画像診断技術による解明
Project/Area Number |
25293263
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
長縄 慎二 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50242863)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 務 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30180277)
岩野 信吾 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90335034)
鈴木 耕次郎 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60378148)
山崎 雅弘 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (40595526)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | メニエール病 / 内リンパ水腫 / MRI |
Research Abstract |
メニエール病におけるめまい発作発症機構の解明を行うため、当初予定したように、健常者における内リンパ水腫画像の取得をおこなって、内リンパ腔の大きさの定量、撮像タイミングの検討をおこない、正常値を確立することができつつある。さらに例数を増やして、精度を上げる予定である。また内リンパ水腫画像の取得には、従来、静注ガドリニウム4時間後撮影法にては、撮影時間が30分を超えるプロトコールとなっていたが(HYDROPS-Mi2)、画像処理法に改良を加えて17分の撮影や、10分の撮影(HYDROPS2-Mi2)でも、従来法をよく相関した結果がえられるということを示して、2014年3月にオーストリアで開催された欧州放射線学会で発表し、様々な外国からの反応があった。症例を増やして、2014年4月の日本医学放射線学会総会や5月の国際磁気共鳴医学会(イタリア、ミラノ)にて発表予定となっている。研究成果の一部について、Japanese journal of radiology誌にInvited reviewとして掲載され、画像は表紙に選ばれるという栄誉も得た。もちろん上記の成果は、複数の英文論文(H25年度18編)として掲載された。めまい発作と、前庭の内リンパ水腫のうち、特に球形嚢のサイズが重要ということがわかってきたため、球形嚢と卵形嚢のサイズを別々に定量する方法を考案中である。撮影中の体動補正技術も併用することで検査の成功率を上げる試みもおこなっている。更には、多くの施設で、本法を行うための、撮影と評価の標準化にも取り組み始めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
健常者における内リンパの大きさの正常値と、形態がある程度わかってきたため、さらに例数を加えて精度をあげる段階に移行できるということ。 撮像の標準化にも結びつく、また多数例の撮影にも結びつく、短時間撮影での評価が、従来法と相関がきわめて高いことを示したのは、研究の飛躍的な発展につながるということ。 球形嚢と卵形嚢の形態の差がめまいに関係しそうだという重要なヒントを得ることができたこと。 これらの理由から現時点で、概ね順調と判断します。
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Strategy for Future Research Activity |
健常者の数をさらに増やすこと。 めまい発作からあまり期間の経っていない患者さんをリクルートすること。さらに寛解期にも撮影すること。 球形嚢と卵形嚢の別々の定量をおこなうこと。 これらのことからめまい発作の本態に迫る予定である。これも当初の予定通りである。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
技術補佐員を2名雇用する予定だったが、データ収集に時間を費やした為、1名のみとし、自らデータの入力作業を行った。 データ入力作業量が増加し、自ら入力することが困難と予想される為、技術補佐員を2名に増員する予定。
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[Journal Article] Endolymphatic hydrops revealed by magnetic resonance imaging in patients with acute low-tone sensorineural hearing loss.2013
Author(s)
Mariko Shimono, Masaaki Teranishi, Tadao Yoshida, Masahiro Kato, Rui Sano, Hironao Otake, Ken Kato, Michihiko Sone, Naoki Ohmiya, Shinji Naganawa, Tsutomu Nakashima
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Journal Title
Otol Neurotol.
Volume: 34(7)
Pages: 1241-1246
DOI
Peer Reviewed
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