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2013 Fiscal Year Annual Research Report

半導体シーケンサーによる口腔フローラの網羅的解析結果と健康との関連性の解明

Research Project

Project/Area Number 25293428
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

山下 喜久  九州大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (20192403)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 竹下 徹  九州大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (50546471)
古田 美智子  九州大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (20509591)
清原 裕  九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80161602)
江島 伸興  大分大学, 医学部, 教授 (20203630)
Project Period (FY) 2013-04-01 – 2017-03-31
Keywords口腔フローラ / 網羅的解析 / 16S rRNA遺伝子 / 次世代シーケンサー / 分子疫学
Research Abstract

本年度は平成19年に実施した大規模一斉健康診査で得られた唾液サンプルから既に抽出済みの口腔細菌群集DNA を基に各検体の16S rRNA遺伝子のV1-V2領域のPCR法による増幅を行った。細菌共通配列である8F (5’- AGA GTT TGA TYM TGG CTC AG -3’) にシーケンス用のアダプター配列と異なるタグ配列を付与したフォワードプライマー192種とアダプター配列を付与した338R (5’- AGA GTT TGA TYM TGG CTC AG -3’) を作製した。これらを用いて得られた増幅産物192検体を精製した後混合し、半導体シーケンサー Ion PGM (Life Technologies社) を用いてシーケンスを行った。Ion 318 chip (Life Technologies社) を用いることで1検体あたり3000リード以上のリードが得られることを確認した。得られた塩基配列について相当する細菌種の分析を行ったところ唾液検体においてはこれまで報告されてきたとおり、Streptococcus, Actinomyces, Rothia, Granulictella, Prevotella, Veillonella, Neisseria, Haemophilus, Fusobacterium, Gemella, Porphyromonas といった菌属が検出されることを確認した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

Ion PGMを用いた16S rRNA遺伝子塩基配列解析法を確立することができた。一方でシーケンサーの実験条件の最適化には想定していた以上の時間がかかり、また一部検体については再解析が必要となったことから、平成19年採取検体の解析を完了することができなかった。このことから達成度はやや遅れていると判断した。

Strategy for Future Research Activity

平成24年の健康調査で採取された唾液について、唾液サンプルからビーズ破砕法を用いて細菌DNAを抽出し、これをテンプレートとしてPCRによりアンプリコンを増幅し、平成19年度のサンプルと同様に半導体シーケンサーを用いたシーケンスを行う。得られたシーケンスデータと平成19年の一斉健康診査で得られている下記の口腔および全身の健康状況の健康指標を用いて、平成19年の健康調査時の唾液中細菌構成と各健康指標との関連性の横断的分析を行う。
① 口腔の健康評価:歯周組織の評価は米国国民栄養調査 (NHANES III) と同様の方法で、プロービングデプス、アタッチメントロス、プロービング後の出血、口腔清掃状態等を記録したもの。歯冠部齲蝕については学校歯科保健の診査基準に準じてCとCOを検出したもの、根面齲蝕についてはWHOの基準に準じてCを検出したもの。また、口腔粘膜病変については白板症、扁平苔癬、潰瘍、カンジダ症などの有無とその部位について診査し、WHOの基準に準じて記録したもの。
② 全身の健康:心電図、肥満度(BMIおよび体脂肪率)、ウエストヒップ比、血液生化学検査(HbA1c、AST、ALT、ALP、LAP、LDH、γ-GTP、アミラーゼ、総コレステロール、HDL-コレステロール、LDL-コレステロール、中性脂肪、チモール、クンケル、総ビリルビン、尿素窒素、クレアチン、尿酸、総蛋白、アルブミン、A/G比、白血球数、赤血球数、血小板数、Na、K、Cl、Ca、IP、血清鉄など)、糖負荷試験(空腹時血糖値、2時間値、空腹時インスリン値、2時間値)、血圧、眼底検査、骨密度など。なお、インスリン抵抗性の指標としてはHoma's index(空腹時血糖値 (mg/dl) × 空腹時インスリン(mU/ml)÷405)を用いる。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

一部検体については再解析が必要となり、平成19年採取検体の解析を完了することができなかったことから、次年度使用額が生じた。
次年度はDNA抽出用試薬、PCR用試薬、半導体シーケンサーのチップ及び試薬等の消耗品についての利用を予定している。

  • Research Products

    (8 results)

All 2014 2013 Other

All Journal Article (3 results) Presentation (5 results) (of which Invited: 2 results)

  • [Journal Article] 口腔マイクロバイオーム解析の歯科医学における臨床的意義2014

    • Author(s)
      山下喜久,竹下徹
    • Journal Title

      実験医学

      Volume: 32 Pages: 733-738

  • [Journal Article] 口腔疾患とマイクロバイオーム2013

    • Author(s)
      山下喜久、竹下徹
    • Journal Title

      医学のあゆみ

      Volume: 246 Pages: 1089, 1093

  • [Journal Article] 口腔のマイクロバイオーム2013

    • Author(s)
      竹下徹、山下喜久
    • Journal Title

      細胞工学

      Volume: 32 Pages: 1125, 1128

  • [Presentation] Comparison of salivary microbiota between Japanese and Koreans

    • Author(s)
      Y. Yamashita, T. Takeshita, K. Matsuo, D-H Han, H-D Kim
    • Organizer
      Cell Symposia Microbiome and Host Health
    • Place of Presentation
      Lisbon, Portugal
  • [Presentation] 口腔の健康な成人の口腔常在フローラの構成

    • Author(s)
      竹下徹、深水薫、嶋崎義浩、古田美智子、柴田幸江、清原裕、山下喜久
    • Organizer
      第17回腸内細菌学会
    • Place of Presentation
      東京都港区白金
  • [Presentation] 久山町コホート研究における口腔と全身の健康の関連性解明へのアプローチ

    • Author(s)
      山下喜久
    • Organizer
      第72回日本公衆衛生学会
    • Place of Presentation
      三重県津市
    • Invited
  • [Presentation] 分子疫学的手法を用いた宿主の健康に関わる口腔マイクロバイオームの探索

    • Author(s)
      竹下徹
    • Organizer
      第87回日本細菌学会総会
    • Place of Presentation
      東京江戸川区船堀
  • [Presentation] 口腔マイクロバイオーム解析の臨床的意義

    • Author(s)
      山下喜久
    • Organizer
      Roche Scientific Symposium 2013
    • Place of Presentation
      東京ステーションカンファレンス
    • Invited

URL: 

Published: 2015-05-28  

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