2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25293436
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Takasaki University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
縄 秀志 高崎健康福祉大学, 保健医療学部, 教授 (90254482)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 理香 北海道大学, 大学院保健科学研究院, 准教授 (50250519)
佐居 由美 聖路加国際大学, 看護学部, 准教授 (10297070)
大橋 久美子 聖路加国際大学, 看護学部, 助教 (40584165)
櫻井 利江 東京医科大学, 医学部, 教授 (80254473)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 気持ちよさ / 看護ケア理論 / 安楽 / comfort |
Research Abstract |
気持ちよさをもたらす看護ケアのエビデンスの構築を目指し、腰背部温罨法ケア、モーニングケア、手浴ケアなどの介入研究を実施してきた結果、提供する看護ケアは異なっていても対象者に対する介入効果として共通していた内容は、意欲や活力の高まり、症状緩和、活動の拡大等であった。しかし、看護師と患者の関係性がそれらの効果にどのように影響するかについての研究は発展していない。 そこで、本研究の目的は、国内外の研究の統合的レビューから気持ちよさをもたらす看護ケアの効果要素を抽出し、筆者らの介入研究の結果と比較検討すること(局面1)、看護師の看護ケアに対する認識を明確にすること(局面2)、看護ケアを実施する場における患者と看護師の関係性を明確にすること(局面3)、その上で、局面1~3を統合することで、これまでに可視化できなかった気持ちよさをもたらす看護ケア理論を創生することである。 平成25年度は、局面1については、医学中央雑誌webにおいて「気持ちいい」「気持ちよい」「気持ちがいい」「気持ちがよい」「気持ちよさ」をキーワードに検索した128件のうち、看護師が行う直接的ケアに焦点化している研究を条件に選択した計62件を対象に、研究デザイン、対象者、介入の種類・方法、アウトカム指標を抽出して分析を行った。さらにケア毎に整理し、ケア間の効果の共通性と相違点を検討した。CINAHLにおいて、feeling-goodをキーワードに検索した53件、comfortable AND careをキーワードに検索した77件を概観したが、看護師が行う直接的なケアに関する文献は0件であった。 局面2については、手浴ケアを実施した看護師の記述データを分析し、看護師の認識についてモデルを作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度の目標は、局面1について完成する予定であった。国内外の文献レビューをまとめる段階まで到達できた。文献レビューの結果を基に、予測理論の1側面となる患者側から見た看護ケア効果の概念と要素の抽出は、平成26年度前半に完了できると考えている。 また、平成26年度に着手する予定であった局面2について、平成25年度中に着手し、手浴ケアを実施した看護師の記述データの分析を始めた。 以上より、局面1の完成が平成26年度にずれ込んではいるが、局面2に着手できたことを踏まえると概ね順調に進んでいると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、局面2の看護師の看護ケアに対する認識の明確化に向けては、文献レビューだけでは、概念と要素を抽出することは難しいことが予想されるので、看護師を対象としたインタビューを実施し、結果の分析から抽出する必要がある。そのためには、フィールドの開拓と臨床看護師の協力が不可欠であるため、日本看護技術学会での交流集会を企画し、協力者を募りネットワークを広げる活動を展開する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度に購入予定であったノートパソコン1台を購入しなかったために次年度使用額が生じた。 平成26年度にノートパソコン1台を購入し、その他は概ね計画通りに使用する。
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