2014 Fiscal Year Annual Research Report
やせ妊婦の妊娠期から産後の継続的な栄養・身体活動統合プログラムの構築と効果の検証
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25293451
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松崎 政代 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (40547824)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
春名 めぐみ 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00332601)
島田 三惠子 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40262802)
白石 三恵 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50632220)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 看護学 / 妊婦 / 生活習慣 / 運動 / 栄養 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.目的:平成26年度は,1)やせ妊婦の割合,運動や栄養に関する意識を横断調査から明らかにすること.2) 1)から介入プログラムの構築とフィールド調査によりプログラムの効果を検証することを目的とした. 2.方法と成果:1)都内大学病院1施設にて健康な妊娠20週の妊婦306人を調査し,データ欠損のあった15人を除いた291名を解析対象者とした.結果,平均年齢(±SD)は35.3±4.2才で範囲は23才から47才であり,初産婦は182人(62.5%),経産婦は109人(37.5%)であった.非妊娠時の平均体重は52.3±7.4kgであり,非妊娠時のBMI(Body Mass Index:体重kg/身長M×M)は20.5±2.7であった.BMI区分では,やせ(BMI:18.5未満)は63人(21.6%),標準(BMI:18.5-25.0未満)は213人(73.2%),肥満(BMI:25以上)は15人(5.2%)であり,そのうちBMIが30以上は3人(1.0%/306人)であった.やせの妊婦が少ないこと,過体重への働きかけも必要なことから,BMIが標準と過体重の妊婦も含めてプログラム介入を行い,BMIを考慮し解析し,それぞれでの栄養指導と運動実施の介入が母子に与える影響を明らかにすることとした. 2)プログラムの介入内容として副事象の少ないマタニティヨガを行うこととした.栄養介入は,介入理論にヘルスビリーフモデルを用いて, BDHQ(簡易型自記式食事歴法質問票:brief-type self-administered diet history questionnaire)で個人の栄養素摂取量を評価し,妊婦にとって重要でかつ不足しがちな栄養素の個人結果とレシピ集の栄養リーフレットを返却することとした.現在, 栄養群,運動群,栄養と運動群,対照群で無作為化比較試験を実施中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度は実態調査を行うことを目標としており,この研究は終了した.この結果に基づき,介入プログラムの構築をし,効果の検証の調査がスタートしたところである.よって,概ね計画通りに進んでいると考える.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は引き続き介入プログラムの効果検証のためのフィールド調査を継続する.サンプルサイズは各群100人(運動群,栄養群,運動・栄養群,介入なしの通常ケア群)のため,来年度まで調査は継続することが予想される. 調査施設がセミオープンシステム導入をはじめたため,対象者数確保のためセミオープン連携施設での調査ができるように調整する予定である.また,実態調査研究より,やせの妊婦は少ないこと,過体重への働きかけも必要なことから,BMIが標準と過体重の妊婦も含めてプログラム介入を行い, BMIを考慮し解析し,それぞれでの栄養指導と運動実施の介入が母子に与える影響を明らかにすることとした.
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Causes of Carryover |
横断調査を終え,H26年11月より介入プログラムの効果の検証のフィールド調査をスタートさせ実施中である.運動介入では,ヨガ介入プログラムのインストラクター費用等の謝礼,アウトカム評価では血液採取の消耗品費用,測定機器の整備費用,生理学的測定機器の費用,分析費用が継続的に必要である.そのため,当該助成金と次年度の助成金を合わせることでフィールド調査のために助成金を有益に使用できると考える.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当該助成金と次年度助成金を合わせ以下のフィールド調査を継続実施する. 介入プログラムの効果の検証の研究:運動インストラクター費用, 栄養素摂取量のアセスメント費用,心理・QOL尺度など各種尺度の使用料,研究協力者への謝礼,研究者への謝金,アウトカム測定費用に使用する.
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