2014 Fiscal Year Annual Research Report
先端的なユニバーサルデザイン手法の理論と実践に関する国際比較
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25300003
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Research Institution | Tama Art University |
Principal Investigator |
楠 房子 多摩美術大学, 美術学部, 教授 (40192025)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 栄造 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (10346116)
五十嵐 威暢 多摩美術大学, 学長 (10649180)
シャルル クリストフ 武蔵野美術大学, 造形学部, 教授 (50319224)
濱田 芳治 多摩美術大学, 美術学部, 准教授 (50445623)
山本 政幸 岐阜大学, 教育学部, 准教授 (80304145)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ユニバーサルデザイン / 環境デザイン / グラフィックデザイン / 情報デザイン |
Outline of Annual Research Achievements |
本申請課題は,異なるデザインの分野の専門家から構成された研究チームを組織している。今年度は、研究テーマに対し、前年度に引き続き第2調査に取り組んだ。第2次調査(実施方法,社会的評価)では、面接調査等にも継続した。主要な研究実績は以下である。1)文献調査・データベース化:初年度から継続し,文献などを共有しデータベース化した。2)打ち合わせ会議:毎年度研究メンバーによる会議(八王子3月対面)に開催し,調査結果を検討した。3)海外調査(第2次調査 H26):初年度と同様に平成26年度の7月から12月にかけて,対象機大学機関に対して,研究手法,デザイン事例の内容,社会的評価について調査を実施した。4)スタッフ,若手デザイナー追跡調査:海外調査と同時実施。平成26年度は,面接,電子メールを使用した。5)調査結果の分析:平成26年度は,実践内容,社会的評価を中心に,さらには,調査対象間の比較研究としての分析を試みた。具体的には、共同研究者である環境デザインの専門家として多摩美術大学の五十嵐教授が、「デンマークの建築とランドスケープにおけるユニバーサルデザインの現状について」調査を行った。また京都工芸繊維大学の岡田准教授は、英国ロンドンのRCAにおいて「デザインインタラクションとユニバーサルデザインについて」調査を行った。多摩美術大学濱田准教授は、ノルウエー国オスロNational Academyof the Artsと共同で「ユニバーサルデザイン」に関するワークショップや調査を行った。濱田准教授は、Goteborg Universityにおいてもキッズデザインとユニバーサルデザインについても調査を行った。武蔵野大学のシャルルクリストフ教授は、フランス国パリとニースにおいて、パブリックアートの1つである公的音響デザインとユニバーサルデザインについてのインタビュー調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
今年度は、メンバーのほぼ全員が海外調査に出張でき、対象機大学機関に対して,研究手法,デザイン事例の内容,社会的評価について調査を予定通り実施することができた。各国の専門分野のスタッフにあうことができ、インタビューの内容も当初予定していたよりも多く集まっている。また若手デザイナー調査も行うことができ、分析も進んでいて、次年度は調査結果をさらに詳細に分析することができる。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は、最終年度であるので、今までのユニバーサルデザインの現状(デザイン領域の理念,設計手法とデザインプロセス)の分析評価を行い、学会発表や論文にまとめる。 (2)最終段階での社会的解決に向けたユニバールデザイン(社学連系,市民参加,社会サービスの実現性についての検討)の調査 2年間の調査をもとに、2カ国程度の対象機関の運営に関わる当事者,学科・学部長やデザインセンターの責任者などへのヒアリング調査もを絞り込んで行い、社学連系,市民参加,社会サービスの実現性などの取り組みについて調査する。またそれらの取り組みに対するポジティブな面,ネガティブな面の両面についても洗い出し,今後の日本への展開応用について検討する。
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Causes of Carryover |
以下の2件の理由にまとめられる。 今年度出張の受け入れ大学の先の学務の都合で,予定があわなかった事情があり、出張にいけなかったことがあった。今年度に,共同研究者と相談し、新しい代替の調査対象機関を選定した。 2)本成果の中間調査をまとめて学会の発表を検討したが、調査日程を調査委がつかず来年度に発表する予定となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
最終年度であるので、昨年度出張でいなかった大学の代わりに、新しい代替の調査対象機関を出張する予定である。したがって、海外出張の旅費、翻訳などに使用する。 2)本成果の最終調査をまとめて、今年度学会に発表もしくは、デザイン学会に投稿する予定である。テープ起こしおよび、資料のまとめ、翻訳 論文投稿に使用する。
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