2013 Fiscal Year Annual Research Report
アフマド・スィルヒンディーとムジャッディディーヤの調査研究
Project/Area Number |
25300023
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Nara Sangyo University |
Principal Investigator |
川本 正知 奈良学園大学, 大学共同利用機関等の部局等, 教授 (30192553)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東長 靖 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (70217462)
今松 泰 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, その他 (80598938)
真下 裕之 神戸大学, その他の研究科, 准教授 (70303899)
矢島 洋一 奈良女子大学, その他部局等, 准教授 (60410990)
河原 弥生 東京大学, 人文社会系研究科, 研究員 (90533951)
中西 竜也 京都大学, 学内共同利用施設等, 助教 (40636784)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 宗教学 / スーフィズム / スーフィー教団 / ナクシュバンディー教団 / アフマド・スィルヒンディー / ムジャッディディーヤ / インド発のスーフィー教団 / ハーリディーヤ |
Research Abstract |
平成25年8月12日~9月1日、研究代表者川本と研究分担者今松が、トルコ共和国のイスタンブル大學図書館、スレイマニイェ図書館で写本調査を行い、ハーリディーヤ関係写本を収集し、その間8月23日~25日はアドゥヤマンのメンジル教団、8月27日~29日は北キプロスのレフケのハッカーニー教団の本部を訪ねた。9月3日~21日、川本と研究協力者二宮、小倉が、ブリティッシュ・ライブラリーにてアフマド・スィルヒンディー関係の写本、石刻本の調査・収集をした。トルコとロンドンでの調査については、12月13日京都大学人文科学研究所の研究会で、川本が「生きているナクシュバンディー教団をたずねて―アドゥヤマン、キプロス、ロンドン―」と題して調査報告を行った。 11月1日から4日までラホールにておこなわれた学会NHU Program for Islamic Area Studies Fourth International Conference 2013に、川本と小倉が参加しポスターセッション「A Preliminary Study in the Unity and Diversity of the Naqshbandiyya-Mujaddidiyya: the Cases of Central Asia and South Asia」を出した。 平成26年2月25日から27日間、川本、二宮、小倉が、インド共和国のデリー、ラーンプル、アリーガルその他の北インド諸都市をおとずれ、アフマド・スィルヒンディー関係の写本、石刻本の調査・収集および現存するムジャッディディーヤ系の教団の調査を行った。このインド調査は、川本と小倉が4月25日京都大学人文科学研究所の研究会において、「生きているナクシュバンディー教団をたずねて(2): 北インド諸都市の教団とアフマド・スィルヒンディーの墓廟」と題して調査報告を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
25年度は初年度の計画通りにトルコ、ロンドン、インドにおいて文献調査・収集および現存するナクシュバンディーヤームジャッディディーヤ教団の実態調査を行うことができた。トルコおよびロンドンにおける文献調査・収集は複数の研究者が参加したことによって大きな成果をあげることができた。また、平成26年2月から3月にかけて行った北インド調査においては文献収集、現存教団の実態調査いずれに関しても予想以上の大きな成果を上げた。 ただ、新疆ウイグル自治区で行う予定であった調査は日中外交関係の悪化、ウルムチでのウイグル人暴動のために行うことが難しいことが年度が始まる前に判明し、新疆ウイグル自治区はこの科学研究費による調査対象からは外すことにせざるをえなくなった。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は当初の計画通りにほぼ順調に進展しているので、26年度は計画通りに調査を行っていく予定である。イランの政治情勢の変化により、27年度は計画には確定的には入れていなかったイランのクルド人のムジャッディディーヤの調査を行う予定である。 ただ、職務上、調査に参加できない研究分担者がでてきているので、調査地の大幅な変更も視野に入れなければならなくなるかもしれない。今年度26年の調査研究の進展次第で27年度の計書は大きく替わる可能性がある。上に述べたように新疆ウイグル自治区の調査ができなくなったので、ウルムチ大學のバフティヤール白紙を海外研究協力者として中国甘粛省での調査に参加してもらうことを交渉中である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究分担者東長はトルコ共和国調査班に属していたが、当人の希望により平成26年度に行う中国北西部地域の調査に参加することになった。したがって東長は平成25年度に行ったトルコ調査には一部しか参加しておらず、東長および彼の活動にかかわる25年度分の費用は次年度の中国北西部地域の調査にくり越されることになった。 上記の理由により、研究分担者東長が今年度参加しておこなう中国北西部地域の調査(予定では8月1日から14日)に使用する。
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Research Products
(16 results)