2017 Fiscal Year Annual Research Report
A Study on International Lawmaking relating to the Protection of the Atmosphere
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25301014
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
村瀬 信也 上智大学, 法学部, 教授 (80062660)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 大気 / 大気汚染 / 国際法委員会 / 気候変動 / ガイドライン / 国際法 / 国際協力 / 科学的知見 |
Outline of Annual Research Achievements |
「大気の保護」のテーマは、国際法における科学的知見の導入という課題を内包しているので、本研究の最終段階では、この問題の解明を主として行ってきた。申請者は「科学と国際法」のテーマについて、日本語と英語で論文を公表したほか、国際立法過程における科学者との意見交換が不可欠なので、申請者が特別報告者を務める国連国際法委員会でも「科学者との対話」を過去3回に渡って開催し好評であった。この「大気の保護」の議題に関しては、これまで、9カ条のガイドライン草案が採択されており、国連総会 (第6委員会) でも了承された。申請者が提出した第5報告書では、大気に関する国際紛争における「科学的証拠」が大きな争点であったが、平成30年(2018年)5月- 8月の国際法委員会の会期では、この報告書を踏まえ、さらに最終の3カ条のガイドライン採択が見込まれており、本研究の目的は達成されるとになる。諸外国の関心も高く、平成29年4月にはノルウエー学士院、オスロ大学に招かれて講演を行なったほか、同年12月には北京大学で公開講演を行なったほか、平成30年1月にはシンガポール、マレーシア、ヴェトナムの大学・研究機関に招かれて、「大気の保護」に関する報告を行った。さらに、平成30年4月には、中国・武漢および上海での講演も行なった。平成30年9月に予定される国際法学会総会(札幌)では国連国際法委員会に関する報告で「大気の保護」に論及する予定である。本研究の実績を基礎に、将来、大気に関する包括的な多数国間条約が(国連海洋法条約のような形で)採択されること、そして「大気の国際法」という新しい独立の分野が国際法学に確立されることが期待できる。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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