2014 Fiscal Year Annual Research Report
北欧における職業教育・訓練の改革に関する総合的研究ー新しい「徒弟訓練」を中心にー
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25301045
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
横山 悦生 名古屋大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (40210629)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠田 武司 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (20115405) [Withdrawn]
石原 俊時 東京大学, 経済学研究科(研究院), 准教授 (70221760)
沼口 博 大東文化大学, 文学部, 教授 (80102193)
三宅 章介 東海学園大学, 経営学部, 教授 (80200137)
本所 恵 金沢大学, 学校教育系, 准教授 (80632835)
田中 卓也 共栄大学, 教育学部, 准教授 (90435040)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 職業教育・訓練 / 北欧 / 徒弟教育 / 徒弟訓練 / スウェーデン / ノルウェー / デンマーク / フィンランド |
Outline of Annual Research Achievements |
2014年5月5日6日に名古屋大学において、スウェーデンとフィンランドから徒弟教育の担当者を招待して、職業教育・訓練の最近の動向に関する国際会議を開催した。ここでの両氏による報告は、その後のスウェーデン、フィンランドの現場での実態調査に取り組む際に大いに参考になった。 2014年5月12日から18日にかけて、スウェーデンの学校局高校徒弟教育担当のロッテ・ナグリッシュ氏を訪問し、取り組みの概要を聞き取り調査した。さらに、労働組合(LO)本部のヨハン・オルソン氏を訪問し、徒弟教育に関する労働組合の見解について聞き取りを行った。また、建築労働者の職業訓練を実施している団体(Byggnads)を訪問し、その取り組みについて、調査した。 2014年6月29日から31日までイギリスのマンチェスターで開催された国際経済史学会において、ルンド大学のアンダーシュ・ニルソン氏とともに「日本とスウェーデンの企業内教育の歴史的検討」の研究成果を報告した。 2014年8月23日にスウェーデンのルンド大学において、第4回日瑞職業教育・訓練セミナーを開催した。またコペンハーゲンにおいて、デンマーク文部省、労働組合、経営者団体に徒弟教育や職業資格に関する聞き取り調査を行った。また、技術学校も訪問見学した。さらにヘルシンキに移動し、フィンランド文部省や経営者団体や労働組合を訪問し、徒弟教育や職業資格に関する調査を進めた。また、ヘルシンキ市徒弟教育の現場を訪問し、その具体的様相を見学した。これらの成果は、2014年10月18日19日に産業教育学会研究大会において発表した。 2014年12月6日7日に名古屋大学において研究分担者、連携研究者、研究協力者による研究会をもち、中間報告書にむけた原稿の検討会を行った。この原稿は、2015年4月1日に名古屋大学教育発達科学研究科技術教育学研究室の室報第12号として発行した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
この2年間で、スウェーデンとフィンランドの職業教育、訓練の最近の改革状況についてはおおむね把握できた。デンマークについては、職業教育制度や職業資格制度などについて認識を深めてきた。ただし、ノルウェーについては、2回にわたる調査を実施してきたが、まだ徒弟教育・訓練の実態にまでは調査できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
スウェーデンについては、2015年3月末から4月にかけて、昨年の国際会議で高校徒弟教育の取り組みの先進地域として紹介を受けたが、そこへの現地調査を行い、その成功要因を分析していく予定である。フィンランドについては、徒弟教育の現場調査を2015年11月に実施する予定である。デンマークについては、研究協力者の嶋内健氏と菅沼隆氏に引き続き調査を行っていただく。 遅れているノルウェーに関する調査については、2015年8月にオスロ大学の名誉教授Liv Mjelde史の援助を得て、徒弟教育の実態調査を行うことを予定している。また、ノルウェー大使館調査部の田淵氏が2015年6月より日本に帰国し、名古屋大学大学史料室に転職するので、これまで以上に本共同研究にかかわりを持って、ノルウェーの担当として本格的な研究を行うことが期待されている。
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Causes of Carryover |
中間報告書の印刷が遅れ、4月に発行になったため、翌年度の予算で処理することになった為。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
中間報告書の印刷費として使用する予定である。
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Research Products
(15 results)