2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of diagnostic methods for viral zoonoses derived from wild animals and birds and the comparative epidemiological study of the viral zoonones
Project/Area Number |
25304040
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
苅和 宏明 北海道大学, (連合)獣医学研究科, 教授 (70224714)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有川 二郎 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10142704)
好井 健太朗 北海道大学, (連合)獣医学研究科, 准教授 (50421988)
森松 組子 (吉松組子) 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90220722)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 人獣共通感染症 / ハンタウイルス / 腎症候性出血熱 |
Outline of Annual Research Achievements |
Hokkaidoウイルス(HOKV)は北海道のエゾヤチネズミを宿主とするが、本ウイルスの感染による患者発生は知られていない。一方、HOKVと遺伝学的に近縁なPuumalaウイルス(PUUV)はヨーロッパヤチネズミを宿主とし、人に感染すると腎症候性出血熱を引き起こす。遺伝学的に非常に近縁な両ウイルスであるが、PUUVがアフリカミドリザル由来のVeroE6細胞では増殖できるのに対し、HOKVは増殖ができない。この原因について解析を行った。ハンタウイルスは3分節のRNA (L, M, およびS遺伝子)をゲノムとするウイルスである。HOKVとPUUVをVeroE6細胞に共感染させたところ、遺伝子組換え体としてはM遺伝子がHOKV由来で、L遺伝子とS遺伝子がPUUV由来となる遺伝子の組合せのウイルスのみが産生された。したがって、PUUVがVeroE6細胞で増殖するためには、M遺伝子はそれほど重要ではなく、SおよびL遺伝子が増殖に重要であることが示唆された。HOKVとPUUVの共感染細胞の培養上清をRT-PCRにより調べたところ、PUUVがVeroE6細胞に共感染していれば、HOKVの3つの遺伝子分節はいずれも培養上清中に放出されていることが判明した。 2015年に沖縄県で捕獲されたげっ歯類(37匹)とトガリネズミ類(29匹)の血清についてハンタウイルスに対してELISAによる抗体検索を行ったところ、げっ歯類37匹からはいずれも抗体は検出されなかったが、トガリネズミ類のジャコウネズミ29匹中7例(24.1%)で抗体陽性となった。抗体陽性のジャコウネズミの肺からRNAを抽出してRT-PCRによりハンタウイルスの遺伝子検出を試みたが、いずれの検体からもウイルス遺伝子は検出されなかった。沖縄県のジャコウネズミにハンタウイルスが感染している可能性が示唆された。
|
Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Causes of Carryover |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(11 results)