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2014 Fiscal Year Annual Research Report

三日熱マラリア伝搬阻止ワクチン候補抗原の探索

Research Project

Project/Area Number 25305009
Research InstitutionEhime University

Principal Investigator

鳥居 本美  愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 教授 (20164072)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 橘 真由美  愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 助教 (00301325)
Project Period (FY) 2013-04-01 – 2016-03-31
Keywords寄生虫学 / マラリア / 三日熱マラリア / ワクチン / 伝搬阻止
Outline of Annual Research Achievements

予備的な研究によって媒介蚊体内の原虫の表面に発現することを確認した7個の新規分子を対象とし、三日熱マラリア原虫の相同体が伝搬阻止ワクチン候補抗原となる可能性を検討するために、タイ国のマラリア流行地をフィールドとして研究を行った。前年度に引き続き、標準株(Sal-1株)のゲノムDNAまたは流行地の患者株から作製したcDNAを鋳型として、三日熱マラリア原虫の標的分子の相同体をPCR増幅した。これを用いてコムギ胚芽無細胞タンパク質合成系で各々の分子の組換えタンパク質を合成した。新たに合成に成功した2分子の組換えタンパク質を用いてウサギを免疫して抗血清を作製し、抗血清が三日熱マラリア原虫の標的分子に反応することを間接蛍光抗体法とウエスタンブロット法を用いて確認した。作製に成功した三日熱マラリア原虫特異抗体をタイ王国カンチャナブリのマラリア診療所に持参し、三日熱マラリアと診断された患者からインフォームドコンセントを得た後に採血を行い、患者由来の感染赤血球と持参した特異抗体を複数の希釈倍率で混合した後に、人工吸血装置を用いてマラリア媒介蚊(Anopheles dirus)に吸血させた。十分に吸血した蚊を選別して、約1週間室温で飼育した後に蚊を解剖し、蚊の中腸壁に形成された原虫(オーシスト)数を顕微鏡下で算定し、標的分子に対する抗血清とコントロール血清との差を比較することで、抗血清の伝搬阻止活性を評価した。その結果、昨年度に作製したものを含め検定した3抗血清のうちの1つにおいて伝搬阻止活性を示唆する結果を得ることができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

予定していた候補抗原分子の組換えタンパク質の作製と、それを用いた特異抗血清の作製を、前年度に引き続いて行い、三日熱マラリア原虫に特異的に反応する抗血清を作製することができた。作製した抗血清をタイ王国に持参し、抗血清と流行地の患者血液とを混合して媒介蚊に吸血させる人工吸血実験をマヒドン大学熱帯医学部との協力の下で実施した。その結果、1つの抗血清が伝搬阻止活性を有する可能性を示唆する結果を得ることができた。

Strategy for Future Research Activity

標的タンパク質のうち、組換えタンパク質の合成と抗血清の作製ができていないものについて、タンパク質発現法に工夫をするなどし、有効な特異抗血清が得られるように継続して作製する。作製した抗血清をタイ王国のフィールドに持参し、引き続いて三日熱マラリア患者血液を材料とした伝搬阻止活性の検定に取り組む。昨年度までのフィールド地域において三日熱マラリア患者が減少しているとの情報があるので、今年度はより西北部に位置する地域にフィールドを変更して実施する予定で準備している。

Causes of Carryover

フィールドにおける伝搬阻止活性の検定をもう一度実施する予定でいたが、フィールドである地域の患者数が著しく減少した実施を見合わせ、他の候補地を選定に時間を要したことが、本年度の未使用額1,012,784円を生ずる最も大きな要因であった。

Expenditure Plan for Carryover Budget

翌年度の研究費5.212,784円は、物品費1,412,784円、旅費1,600,000円、人件費・謝金1,800,000円、その他400,000円として使用する。

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Published: 2016-06-01  

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